研究実績の概要 |
2022年度は,CASTの分析手順の検証を通じて,モデリングと分析手法の応用検討を行った.分析手順の有効性検証として,サービス層とリンクするステークホルダ層の識別と相互作用の分析による安全性の確保を老人見守り用のIoTシステム事例に基づき研究した.また、これまでの研究をまとめた「コンピュータシステムにおけるセーフティ&セキュリティ技法と統合アプローチ」や「安全性分析の新潮流」の論文がジャーナル論文として採択された.事故分析のセキュリティ適用方法の確立として,FRAM分析手法を用いたセキュリティレジリエンスの応用研究を実施.その結果,サイバーセキュリティ攻撃を産業総合研究所に対する攻撃事例をボトムアップなFRAM分析で分析した「Security Resilience」は国際会議に採択された.機械学習システムセキュリティガイドラインを機械学習システムセキュリティ・セーフティワーキンググループで制定した. さらにソフトウェア起因の分析を,意思決定インテリジェンスとして実施できることを目指し,この改善の仕組みの具体化を図る研究をした.新たに提案した同期型意思決定インテリジェンスである「Naturally Decision Intelligence」は,AIの理論とアプリケーションへの貢献を認められる女性研究者の特集号への招待論文として国際女性の日に発行され,国際会議論文としても採択された。日本でのシステム安全推進者としての活動と研究についても宇宙の安全性の国際会議で発表した.このような実績より研究活動は順調に進展したと考える.2022年度において,査読付学術論文3件,国際会議採録5件,書籍等出版物1件を実施するなど充実した研究成果を出せているからである.
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