研究課題/領域番号 |
21KK0029
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
古橋 忠晃 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (50402384)
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研究分担者 |
横山 慶子 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (30722102)
織田 万美子 名古屋大学, 学生支援センター, 学術専門職 (30894000)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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キーワード | ひきこもり / 国際標準尺度 / 日仏英共同研究 |
研究実績の概要 |
研究代表者は、2018年度から2021年度まで科学研究費補助金による助成を受け、イギリスのグラスゴー大学と共に Glasgow Hikikomori Scaleという国際標準尺度(英語版)を作成した。なお尺度は順序尺度(ordinal scale)で作成し、生活状況(Daily Life & Self Care)、学業や仕事など社会参加(Occupational Role)、社会的交流(Social Interaction)の三つの程度について総合的に把握できるものを作成した。本尺度は、周囲の人からの状況の聞き取りだけで重症度を即座に判定できるという「ひきこもり」の実情に即した尺度であると言える。本国際共同研究では、研究代表者自身によって作成されたひきこもり国際標準尺度を、研究代表者によって日仏版を作成した上で、研究分担者や研究協力者らと共に、日仏英での様々な臨床場面に適用させ、信頼性や妥当性を検討することで、ひきこもり国際標準尺度の日仏英のヴァージョンのそれぞれの有用性や実用性などを確認し、場合によってはオリジナルなGlasgow Hikikomori Scale(英語版)そのもののヴァージョンを更新する。 当該年度は、研究代表者自身がイギリスのグラスゴー大学の研究協力者らと作成した「ひきこもり」の国際基準の尺度を日本語版を作成し、フランス語版も作成したものを準備した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日仏版の作成自体は2021年度に平和中島財団の助成金によって行われたので、当該年度の本研究課題としては国際基準尺度と日仏版の尺度を翌年度以降使用するために印刷して準備しておくことが中心であり、おおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者が、研究分担者らと共に日本で「ひきこもり」国際標準尺度日本語版を適用させ、さらに、研究代表者がフランスの研究協力者らとフランスで「ひきこもり」国際標準尺度フランス語版を適用させ、さらに、研究代表者がグラスゴー(英国)の研究協力者らと英国で「ひきこもり」国際標準尺度英語版を適用させる。 また、今後の研究の方向性を議論するために、フランスの研究協力者を研究代表者の勤務する大学に招く予定である(2022年7月に一週間)。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度(2021年度)に国際基準尺度と日仏版の尺度を翌年度以降使用するために印刷して準備しておく計画であったが、印刷作業そのものは2022年に行われることになったため(研究全体の流れに遅延や変更はない)。
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