研究課題/領域番号 |
21KK0040
|
研究機関 | 岐阜聖徳学園大学 |
研究代表者 |
寺田 光宏 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (40514641)
|
研究分担者 |
淺原 雅浩 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 教授 (70304201)
遠藤 貴広 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 准教授 (70511541)
遠藤 優介 筑波大学, 人間系, 助教 (80759051)
木戸 啓絵 東海大学, 児童教育学部, 講師 (90746439)
|
研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2025-03-31
|
キーワード | プロジェクト型学習 / 科学教育 / 教師教育 |
研究実績の概要 |
本研究は,資質・能力育成を志向した教育改革が先行しているドイツにおいて,海外共同研究者が州文部省と実施している改革の評価・改善の研究・実践を日独で協働研究を行い,両国の教育課題である教科学習とプロジェクト型学習のあり方を理論的・実証的に明らかにすることを目的とする。現教育課程の主である教科学習(内容が学習指導要領等で固定)と探究をはじめとするプロジェクト型学習(本論では学習者を中心とした探究的な学習を示し,以下:PBLと表記する)のあり方(位置づけや関係性)は古くから日独とも課題である。これを解決するために,生徒の資質・能力育成を実現するPBLの日独の現状を調査分析する。そのために,日独の中等学校で協働してPBLを実践し生徒・教員の活動を参与観察し現状と課題を比較し明らかにする。これを通して,日独の教科とPBLの教育課程(評価を含む)上のあり方とこの活動を支える教員のあり方(教師教育)について検討し明らかにする計画である。 当該年度である2022年度は,科学系PBLの日独共同実践,教員の役割と研修の現地調査をした。具体的には9月に訪独し,共同研究者Parchmann教授(キール大学附設IPN)が研究実践を主催しているPBLの実践校と共同して日本の複数の中等学校とPBLの協働探究をするための現地調査を行った。また,ドイツの教育改革の見直し改善の基盤となるコンピテンシー志向の教科授業とPBLのあり方についてドイツにおける先行研究や実践例等をネットの資料でドイツにおける教科授業とPBLの理論と実践の知見を協働で整理・分析を進めた。これを2022年度日本科学教育学会年会の課題研究として発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
訪独して現地調査をしたが,ドイツもコロナ禍でさまざまなことが停滞していた。そのため,今まで遅れた部分は,協働研究により得たドイツの知人に依頼して現地調査での日程を調整して密接に行う。また,必要な資料等も代わりに収集したいただくように依頼する。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度の科学系PBLの日独共同実践,教員の役割と研修の現地調査により,32023年9月から,共同研究者Parchmann教授(キール大学附設IPN)が研究実践を主催しているPBLの実践校と協働して日本の複数の中等学校とPBLの協働探究を行う予定である。そのための,準備を現在精力的に実施している。具体的には,現教育課程の主である教科学習(内容が学習指導要領等で固定)と探究をはじめとするプロジェクト型学習(本論では学習者を中心とした探究的な学習を示し,以下:PBLと表記する)のあり方(位置づけや関係性)を明らかにするアンケートをドイツ側と作成して,調査する予定である。この結果を参考に,ドイツのPBLの実践校と協働して日本の複数の中等学校とPBLの協働探究を行う。また,一部学校からは7月頃に訪日の予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当該年度である2022年度は,科学系PBLの日独共同実践,教員の役割と研修の現地調査をしたが,具体的な協働研究は進まないために,それらに必要な経費が使えずに,次年度に使用額が生じた。9月からの新学期に向け,共同研究者Parchmann教授(キール大学附設IPN)が研究実践を主催しているPBLの実践校と共同して日本の複数の中等学校とPBLの協働探究を行うことができるようになった。その実践のために使用する予定である。
|