• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

電磁力ヒートシールドの確立とスノーライン以遠深宇宙探査機への展開

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0078
研究機関筑波大学

研究代表者

嶋村 耕平  筑波大学, システム情報系, 助教 (90736183)

研究分担者 葛山 浩  鳥取大学, 工学研究科, 教授 (80435809)
永田 靖典  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 特任助教 (20635594)
山田 和彦  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (20415904)
丹野 英幸  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 主幹研究開発員 (30358585)
研究期間 (年度) 2021-10-07 – 2025-03-31
キーワード極超音速流れ / 電磁力ブレーキング / 膨張波管
研究実績の概要

世界の深宇宙探査のターゲットのトレンドとして、これまでの地球近傍の小惑星、火星衛星から、より遠方の始原性の高い小惑星、彗星核、木星土星不規則衛星に注目が集まっている。この新たな深宇宙サンプルリターンミッションでは、「はやぶさ」カプセル設計から逸脱した全く新たなカプセルのヒートシールド技術が必要とされる。本研究では、実験的アプローチと数値解析的アプローチを融合することにより、磁場を利用した高温流れの制御「電磁力エアロブレーキング」技術を解明し、確立していくことを目的としている。今年度の実績としてはJAXAの所有する大型超高速風洞HEK-Xを使用した予備実験を行い、電磁力ヒートシールドの地上実証に向けた第一段階の実験を進められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

電磁力ヒートシールド技術の地上実証に向けて、超高速風洞(膨張波管)の整備とネオジウム磁石を用いた供試体模型を用いた予備実験を行った。
実験では秒速10kmのアルゴン気流を供試体模型に晒した、アルゴンは空気に比べて電離しやすい観点から電磁力ヒートシールドの効果を確認しやすい。実験では衝撃波層内のプラズマと絶縁する目的で模型表面に絶縁塗料を塗布し、その塗料の耐久性についても検証した。
高速度カメラによる可視化からは磁場の有無による、模型全縁の衝撃波の位置の変化は確認できず、同時に数値解析コードにより実験の条件を再現することを行った。この結果実験で磁場の制御効果を確認するためには気流密度を下げることと、磁場の増強が必要であるという結果が得られた。

今後の研究の推進方策

電磁力ブレーキング効果の地上実証に向けて引き続き、効果の検証しやすい風洞条件や模型形状にして模索していく。風洞側はコンターノズルをつけることにより、気流密度を下げつつ気流速度を維持することを目指す。模型側では電磁コイルなどを使ったより強力な磁場を生成できる供試体模型を開発する予定である。

次年度使用額が生じた理由

3月中旬にJAXAにて実験を実施予定だったが、地震の影響により実験計画を余儀なく変更されたため旅費および実験にかかる経費が余り、次年度以降の実験に使用するため

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (3件)

  • [国際共同研究] クイーンズランド大学(オーストラリア)

    • 国名
      オーストラリア
    • 外国機関名
      クイーンズランド大学
  • [学会発表] 膨張波管での電磁力ブレーキングの予備試験と数値解析2022

    • 著者名/発表者名
      葛山浩,嶋村耕平,森山皓太,岸本拓磨,近藤碧海,丹野英幸
    • 学会等名
      衝撃波シンポジウム
  • [学会発表] ISAS 膨張波管内流れの数値流体解析2022

    • 著者名/発表者名
      加藤初輝,小山颯太,近藤碧海,嶋村耕平,永田靖典,山田和彦
    • 学会等名
      衝撃波シンポジウム
  • [学会発表] 膨張波管HEK-X内の自由流温度、密度及び速度の評価2021

    • 著者名/発表者名
      原茂、嶋村耕平、丹野英幸
    • 学会等名
      宇宙航行の力学シンポジウム

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi