研究課題
昨年度確立したW坩堝と脱酸素断熱材を用いた高融点結晶育成技術を用いて、2200℃を超える融点を持つ酸化物単結晶材料の育成を行った。高融点結晶育成技術を用いることで、2200℃を超える融点を持つことでIr坩堝を使用した融液成長が不可能であったLu2Zr2O7、Lu2Hf2O7、La3TaO7の単結晶育成に初めて成功した。Lu3TaO7は既存材料を凌駕する9.7 g/cm3の超高密度を達成した。この他にもセスキオキサイド系や希土類ペロブスカイト系などの高融点材料の結晶育成にも成功しており、高融点材料の結晶育成に新たな製法を確立することができた。さらに、Lu2Zr2O7、Lu2Hf2O7、La3TaO7を母材として、その希土類サイトにCe, Eu, Er等の発光中心を添加したEu:Lu2Zr2O7、Er:Lu2Hf2O7、Ce:La3TaO7等の試料に関しても同様に単結晶育成を行うことができ、各発光中心元素に起因した発光をフォトルミネッセンス測定やX線ラジオルミネッセンス測定において確認することができた。構築した評価システムを用いた物性評価の結果から、各新規シンチレータ結晶における発光メカニズムを明らかにした。一方、シンチレータピクセル毎のシンチレータ特性評価が可能な評価システムおよびX線イメージングシステムの構築を行い、イメージングシステム単体での性能として、1μmを切る解像度を有することを実証することに成功した。開発したイメージングシステムを用いて、各種ナノ構造化シンチレータ結晶において、ラインを分離して撮像することに成功した。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 5件、 招待講演 4件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
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