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2023 年度 実施状況報告書

単原子金属触媒形成によるCeO2不安定結晶面の安定化と新規触媒機能発現

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0085
研究機関東北大学

研究代表者

横 哲  東北大学, 材料科学高等研究所, 講師 (80807339)

研究期間 (年度) 2021-10-07 – 2025-03-31
キーワードCeO2 (100) / Pt-CeO2 / 単原子金属触媒 / ナノサイズ効果 / メタン改質 / その場X線吸収分光 / NSLS II / 第一原理計算
研究実績の概要

本年度は、昨年度末に米国に渡航し、NSLSIIで放射光その場実験を行った結果について解析を行い、オンラインも活用して議論を進めた。その場XAFS測定によって(100)面が露出したCeO2について酸化・還元処理を行うことでPtの担持状態に大きな差異を生じることを明らかにし、それによって反応特性にと触媒の繰り返し特性が大きく変わる様子を明らかにした。
また、追加実験として日本で触媒の繰り返し特性を評価し、米国でDRIFT測定を行った。CeO2の酸化還元による表面状態の変化を捉えるため、CO2を導入しながらDRIFT測定を行い、その吸着・脱着挙動の差異を明らかにした。また、Pt担持を行った触媒に対してCOを導入しながらDRIFT測定を行うことで、Ptの化学状態と分散状態を議論した。
また、本年度は英国に渡航し、ナノCeO2のモデリング手法について議論し新規な手法を取り入れて計算を開始した。ナノ粒子を考慮するために原子数の多い大型計算を行う必要があり、力場を用いた計算を導入し、Ce3+およびCe4+の状態が局所構造に反映されていることを確認した。
上記の、実験及びシミュレーション結果を統合的に解析し、論文発表に向けて議論を行った。まず、CeO2の酸化還元処理による表面状態の違いについてまとめた。また、それらの前処理をすることによって、Pt触媒が、CeO2(100)面上でどのように分散し、どのような表面構造をとるかについて明らかにし、それが触媒活性にと安定性にどのように影響するかをまとめた。上記の成果を、それぞれ国際誌に投稿した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本研究課題の成果を纏めることができ、論文投稿を行うことができた。また結果として、当初想定した以上に興味深い差異が表面構造に確認され、それが触媒性能にも影響することが分かった。

今後の研究の推進方策

今後は、これまでに行った実験及びシミュレーションの解析をさらに進めつつ追加実験を行い、追加で論文発表を行う。

次年度使用額が生じた理由

2022年度まで渡航が制限された影響で、次年度使用額が、生じた。2024年度の共同研究先への渡航や、成果発表等に使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of Exposed Facets and Oxidation State of CeO2 Nanoparticles on CO2 Adsorption and Desorption2024

    • 著者名/発表者名
      Seong, G., Yoko, A., Tomai, T., Naka, T., Wang H., Frenkel, A.I., Adschiri, T.
    • 雑誌名

      ACS Sustainable Chemistry & Engineering

      巻: ACCEPTED ページ: IN PRESS

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] DEVELOPMENT OF ULTRA SMALL METAL OXIDE NANOPARTICLES USING CONTINUOUS FLOW REACTOR2023

    • 著者名/発表者名
      Akira Yoko
    • 学会等名
      The 8th International Solvothermal and Hydrothermal Association Conference
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 阿尻研究室ホームページ

    • URL

      https://www.wpi-aimr.tohoku.ac.jp/ajiri_labo/achievement/paper.html

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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