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2021 年度 実施状況報告書

ゲノム微生物学を基盤としたタイ由来熱帯希少放線菌の生理活性物質の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0101
研究機関静岡大学

研究代表者

小谷 真也  静岡大学, 農学部, 准教授 (20510621)

研究分担者 保坂 毅  信州大学, 学術研究院農学系, 准教授 (50391206)
森内 良太  静岡大学, 技術部, 技術専門職員 (50912268)
山村 英樹  山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (70516939)
研究期間 (年度) 2021-10-07 – 2026-03-31
キーワードタイ / 熱帯 / 放線菌
研究実績の概要

熱帯地域は、生物多様性の観点から、豊富な微生物資源を含む。放線菌は抗生物質の探索源であり、これまで単離の難しかった希少放線菌が新たな探索源として注目されている。熱帯土壌には希少放線菌が分布していることが知られており、新たな抗生物質の探索研究の格好の標的である。そこで、これまでの研究を基盤として、新規生理活性物質の発見を目的とし、タイの放線菌研究者と共同研究で希少放線菌に標的を定めタイの微生物資源の開発を行う。同時に、発見した放線菌のゲノム解析および育種による生理活性物質の高生産株の創出を行い、タイと日本における共同的な微生物資源利用の新たなプラットフォームを作り出す。東南アジアを含む熱帯地域は、微生物資源の宝庫である。フィリピン土壌由来希少放線菌からエリスロマイシンが単離され、実際に感染症治療薬として用いられている。熱帯地域の土壌は、生物多様性が高く希少放線菌を多く含むことが期待できる。希少放線菌であるPlantactinospora 属や、Planomonospora属放線菌は熱帯地域のみからの分離が報告されている。東南アジアの中でもタイ特有のサバンナ気候は、熱帯希少放線菌の生育に適した気候であり、熱帯でしか得られない希少放線菌の分離が期待できる。研究は特に“熱帯希少放線菌”に特化してタイの微生物資源の開発を行う。本年度は、主に次年度のタイへの渡航へ向けた準備を行った。まず、チュラロンコン大学と静岡大学を中心とする国際共同研究に関する同意書の締結を行った。また、チュラロンコン大学理学部と静岡大学農学部の学部間協定を結び、学生の交流が図れるよう学術交流のための協定の策定を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、タイへの渡航のための準備を行った。すでに、国際共同研究の同意書の取り交わしは済んでおり、タイへの渡航に向けた準備は整っている。また、予備的に、タイ原産の希少放線菌 Dactylosporangium thailandense NBRC 12593、Dactylosporangium maewongense NBRC 106094、 Nocardiopsis sediminis NBRC 110934、Amycolatopsis thailandensis NBRC 112719、Cryptosporangium phraense NBRC 113237の6株の分譲を受けて、培養実験を行った。また菌体抽出後、HPLCを用いた化学分析を行った。来年度以降の希少放線菌の分析に向けて準備を進めている。

今後の研究の推進方策

今後は、コロナの状況次第であるが、タイへ渡航し、希少放線菌の分離を行う予定である。現在、チュラロンコン大学の先生と、土壌のサンプリングの個所など細かい条件を検討しているところである。学術交流を図るため、オンラインセミナーをタイのチュラロンコン大学との間で行う予定である。また、チュラロンコン大学との学術交流を進めるべく、学生の受け入れも積極的に行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

準備実験のためのタイ産の放線菌の購入額が当初より少なかったため次年度使用額が生じた。また、次年度使用額は、タイにおいてのサンプリングに必要となる遠沈管および細菌培地用試薬等の購入を行う予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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