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2021 年度 実施状況報告書

小児ネフローゼ症候群の国際GWASメタ解析と抗ネフリン抗体に関する国際共同研究

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0147
研究機関神戸大学

研究代表者

飯島 一誠  神戸大学, 医学研究科, 客員教授 (00240854)

研究分担者 賈 暁媛  国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所, ゲノム医科学プロジェクト特任研究員 (20914328)
堀之内 智子  神戸大学, 医学研究科, 助教 (30754593)
長野 智那  神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (60814316)
野津 寛大  神戸大学, 医学研究科, 教授 (70362796)
研究期間 (年度) 2021-10-07 – 2024-03-31
キーワードネフローゼ症候群 / GWASメタ解析 / 疾患感受性遺伝子 / ネフリン
研究実績の概要

本研究は、Boston Children’s Hospital-HarvardのMatthew Sampson博士との国際共同研究であり、①国際GWASメタ解析で明らかになった7つの新たな疾患感受性遺伝子候補領域から疾患感受性遺伝子を同定すること、②日本人小児NS患者の病因として抗ネフリン自己抗体がどの程度関与しているのか、どのようなメカニズムでネフリンに対する自己免疫が生じるのかを疾患感受性遺伝子の側面から解明することを目的とする。
令和3年度は、日本人若手研究分担者である長野が、2021年6月より、Sampson博士の研究室で、研究を開始し、7つの疾患感受性遺伝子候補領域のfine-mappingを実施し、Nephrotic Syndrome Study Network (NEPTUNE)が保有する特発性ネフローゼ症候群患者の全ゲノム情報と腎生検検体(腎糸球体及び尿細管)のRNA-Seq情報を統合したデータベース(NephQTL)や、Harvard大学が保有する免疫細胞RNA-Seqデータベースとの統合解析を実施し、それぞれの遺伝子の発現パターンを明らかにした。一方、神戸大学を中心とした日本側の研究者は、小児特発性ネフローゼ症候群患者15例の活動期(高度蛋白尿出現時)と寛解期(蛋白尿消失期)のペア血漿を収集し、そのサンプルをBoston Children’s Hospitalに送った。現在、その結果を待っているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Boston Children’s HospitalとのMTA締結にかなりの時間を要したことや、先方での抗ネフリン抗体測定系の微調整に時間がかかっており、現時点で、抗ネフリン抗体の結果は得られていないが、7つの疾患感受性遺伝子候補領域のfine-mappingや各種RNA-Seqデータベースとの統合解析は、ほぼ予定どおり実施できた。

今後の研究の推進方策

今後、各疾患感受性遺伝子候補領域の遺伝子発現に関与するバリアントを同定するとともに、日本全国の施設から、小児特発性ネフローゼ症候群患者の活動期(高度蛋白尿出現時)と寛解期(蛋白尿消失期)のペア血漿(あるいは血清)とDNAを収集し、ペア血漿(あるいは血清)については、Boston Children’s Hospitalに送付し、抗ネフリン抗体を測定するとともに、日本で、それぞれの患者のHLAやNPHS1領域の遺伝子型を決定し、抗ネフリン抗体との関連を検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究分担者である国立研究開発法人国立国際医療研究センター・研究所・ゲノム医科学プロジェクト特任研究員の賈暁媛が急遽、中国に帰国することになり、また、Boston Children’s Hospital(Harvard大学)での抗ネフリン抗体測定が若干遅延したため、遺伝子型の同定には至らなかったため、配分された70万円は使用しなかったが、令和4年度に使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [国際共同研究] Boston Children’s Hospital(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      Boston Children’s Hospital
  • [雑誌論文] An updated view of the pathogenesis of steroid-sensitive nephrotic syndrome2022

    • 著者名/発表者名
      Horinouchi Tomoko、Nozu Kandai、Iijima Kazumoto
    • 雑誌名

      Pediatric Nephrology

      巻: ー ページ: ー

    • DOI

      10.1007/s00467-021-05401-4

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] エビデンスに基づいた小児ネフローゼ症候群の治療2021

    • 著者名/発表者名
      飯島一誠
    • 学会等名
      第42回日本小児腎不全学会学術集会
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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