研究課題/領域番号 |
21KK0153
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
石本 崇胤 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 客員教授 (00594889)
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研究分担者 |
安田 忠仁 公益財団法人がん研究会, がん研究所 発がん研究部, 客員研究員 (00867947)
内原 智幸 公益財団法人がん研究会, がん研究所 発がん研究部, 客員研究員 (60835172)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2024-03-31
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キーワード | シングルセル解析 / 胃がん / 間質 / CAFs / 多様性 |
研究成果の概要 |
胃癌組織の多様性を明らかにするために、シングルセルRNAシーケンシング解析をおこない、腫瘍間質は3つのサブグループに分類されることを同定した。さらにスキルス胃がん間質では血小板由来増殖因子 (PDGF) - PDGF 受容体(PDGFR)シグナル(PDGF - PDGFRシグナル)による高度な線維化が起こり、免疫チェックポイント阻害剤の効果が弱まることを明らかにした。さらに、PDGFR阻害剤と免疫チェックポイント阻害剤の併用療法は、悪性度の高いスキルス胃がん・膵臓がんのような線維化腫瘍に対して、より高い抗腫瘍効果を発揮することが分かった。
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自由記述の分野 |
腫瘍生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1細胞レベルでの遺伝子発現解析によって、癌の間質は組織には多様な細胞群が存在し、さらに各細胞群の中にもサブグループが存在していることが明らかになった。特にスキルス胃癌のような線維化が強い癌種では、Cancer associated fibroblasts (CAFs)と呼ばれる線維芽細胞が癌を促進する腫瘍間質で重要な働きをしており、今後の癌治療を考える際には、このサブグループの存在を踏まえた上で、治療戦略を立てることが重要である。
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