研究課題/領域番号 |
21KK0159
|
研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鵜澤 一弘 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (30302558)
|
研究分担者 |
笠松 厚志 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60375730)
宮本 勲 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00741836)
齋藤 智昭 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (40833554)
福嶋 玲雄 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (00833576)
|
研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2024-03-31
|
キーワード | Lysyl Hydroxylase 2 / コラーゲンクロスリンク / 口腔癌治療抵抗性 / コンディショナルノックアウトマウス |
研究成果の概要 |
Cre-loxPシステムを用いてtamoxifenで全臓器がLH2をノックアウトするtamoxifen誘導性のLH2-cKOマウスや骨特異的LH2-cKOマウスを作製した.LH2-cKOマウスを用いて機能解析を行い,LH2-cKOマウスにおける皮膚の創傷治癒の異常や骨の脆弱性を明らかにした.さらに,マウス由来口腔癌細胞の移植実験で,LH2の喪失により硬性コラーゲン(コラーゲンバリア)が著しく減少し,癌細胞への抵抗性が下がることが示唆された.また、癌細胞自身のLH2過剰発現口腔癌細胞株では,細胞増殖能や遊走能が亢進することも示された.
|
自由記述の分野 |
口腔癌周囲硬性コラーゲンの微小環境機構
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの癌研究においては,癌細胞そのものの性質を追求し,治療抵抗性との関連を探求するアプローチが主体をなしていた.しかし,近年の癌関連線維芽細胞をはじめとする癌細胞周囲環境成分の研究が急速に進み,時にそれらが主体的な役割を果たすことが徐々に明らかとなってきている.本研究では,米国North Carolina大学のYamauchi教授との共同研究により,癌細胞の増殖や浸潤に関与(または抵抗)する硬性コラーゲンの可能性について示し,その一端を解明した.癌細胞周囲の環境に注目した新たな口腔癌治療戦略になると考えられ,社会的意義も大きい.
|