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2021 年度 実施状況報告書

小児のパレコウイルスA3感染症-世界における疫学と流行・重症化因子の解明-

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0166
研究機関新潟大学

研究代表者

齋藤 昭彦  新潟大学, 医歯学系, 教授 (30531389)

研究分担者 渡邉 香奈子  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (80626094)
相澤 悠太  新潟大学, 医歯学系, 助教 (90808453)
泉田 亮平  新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (00888042)
研究期間 (年度) 2021-10-07 – 2027-03-31
キーワードパレコウイルスA3 / 新生児 / 早期乳児 / 世界的疫学 / 流行予測
研究実績の概要

本研究では、パレコウイルスA3(PeVA3)の疫学を世界的規模で調査し、その遺伝子解析と流行予測を行うことを目的としている。この国際共同研究を開始する準備として、まずは、共同研究者に各国のPeV-A3流行状況を確認したが、異なる大陸5か国からは、いずれもこの2年間、流行が起こっていないことが明確となった。これまで、各国において、PeVA3は新生児、早期乳児において、2-3年おきの流行が見られていたが、COVID-19のパンデミックの影響で、感染のパターンが異なってきていることが明確となった。これは、COVID-19のパンデミックによる人流の低下、感染対策の徹底などが影響していると考えられた。
また、今後流行が見られた際には、世界から集められた検体を用いてウイルスの遺伝子解析を実施する予定であるが、その前段階として、1997年から2021年までに新潟県で採取されたPeVA3の遺伝子解析と系統樹解析を行い、その進化の過程を解析した。その結果、過去に主流を占めていた系統のウイルスは既に消失し、近年は、新しい2つの系統のウイルスが交互に流行していることが明確になった。これらの流行した系統と患者の臨床症状、重症度には相関は見られなかった。これは、今後流行するPeV-A3の遺伝子解析を行う上で、重要な基礎的情報となるであろう。
尚、COVID-19の流行により、海外渡航はできない状況が続き、計画通り、研究代表者、分担者の今年度の海外渡航は行わなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画書に記載した通りの計画で概ね進行したため。

今後の研究の推進方策

今後は、COVID-19の流行状況を見ながら、海外の研究施設に出向き、研究を実施する予定である。まずは、各国での検体採取を依頼し、集まった検体を香港大学に集め、そこで、研究代表者と分担者、そして現地の研究者が一緒となり、遺伝子解析を共同で実施する。また、その後、米国Mercy小児病院で重症例の自然免疫の解析、英国Leicester大学でPeV-A3の更なる正確な診断法の確立、そして香港中文大学で感染予測の研究を随時行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

計画していた研究が他の予算で購入していた物品で実施できたため、新たな購入が必要なかった。

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公開日: 2022-12-28  

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