研究課題/領域番号 |
21KK0167
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
大江 真琴 金沢大学, 保健学系, 教授 (60389939)
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研究分担者 |
真田 弘美 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50143920)
土屋 紗由美 金沢大学, 保健学系, 助教 (30909635)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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キーワード | 糖尿病足潰瘍 / 予防 / 外来 / 看護 |
研究実績の概要 |
インドネシアでは糖尿病患者数の増加に伴い、合併症である糖尿病足潰瘍の対策が喫緊の課題となっている。研究者らは2006年に日本の大学病院の外来において糖尿病足潰瘍の予防を目的とした、看護師主体の外来を開設し、リスクの同定からフットケアの実施、セルフケアに関する教育までのプロトコルを完成させ、糖尿病足潰瘍の1年間の累積発症率を0.2%にまで抑えてきた。本プロトコルをインドネシアの外来に導入すれば、糖尿病足潰瘍を効果的に予防することができる可能性がある。一方で、生活習慣や宗教、人種が異なる対象にこれらを導入するには、より対象に適した方法で導入する必要がある。本研究の目的は、糖尿病足潰瘍の新規発生予防のプロトコルをインドネシアの外来に導入し、その効果を明らかにするとともに、実装上の課題を検証することである。 今年度はインドネシアにおける糖尿病足潰瘍の新規発生予防のプロトコルの作成を計画していた。具体的には、令和4年2月にインドネシアに1週間滞在して現地を視察し、インドネシアの研究者とともに、インドネシア版の糖尿病足潰瘍の新規発生予防のプロトコルを作成する予定にしていた。しかしながら、COVID-19の影響でインドネシアへの渡航が叶わなかったため、オンラインでミーティングを開催し、インドネシア版のプロトコルの案を作成した。さらに、プロトコルを導入する2施設および担当看護師、研究補助者を決定し、インドネシアでの研究体制を準備した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
インドネシアへの渡航は叶わなかったものの、インドネシア版の糖尿病足潰瘍の新規発生予防のプロトコルの作成という目標を達成することができ、さらに、インドネシアでの研究体制を準備することができた。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度はインドネシアにおける糖尿病足潰瘍の新規発生予防のプロトコルの実装を行う。具体的には、8月にインドネシアに1週間滞在し、インドネシア版糖尿病足潰瘍新規発生予防プロトコルを実装するに当たり、必要な環境、物品を整える。環境や物品の整備にあたり、日本での経験をもとに助言をし、現地にあった環境をインドネシアの研究者とともに整備する。また、プロトコルを実施する看護師の育成を目的として、インドネシアで研修を行い、プロトコルの実施に必要な技術提供を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響によりインドネシアへの渡航が叶わず、オンラインでミーティングを開催したため、渡航費用の支出はなかった。次年度以降、インドネシアへの渡航費用およびプロトコルの実装に必要な物品の購入に使用する予定である。
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