研究課題/領域番号 |
21KK0171
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
児玉 直樹 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (50383146)
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研究分担者 |
笠井 聡 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (60842713)
内山 良一 宮崎大学, 工学部, 教授 (50325172)
吉田 皓文 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (00845688)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2025-03-31
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キーワード | 胸部X線画像 / トリアージ型コンピュータ診断支援システム / 感染性呼吸器疾患 / ベトナム / システム開発 |
研究実績の概要 |
本国際共同研究の目的は、胸部X線画像から感染性呼吸器疾患のトリアージ型コンピュータ診断支援システムの開発と評価を行うこと、さらに胸部X線画像から感染性呼吸器疾患による重症化リスクの低減と他の検査結果を推定するシステムの開発と評価を行うことである。 ベトナムは東南アジアの主要国の中で唯一労働者に対する定期健診(健康診断)が義務化されている。また、ベトナムの疾病構造において感染症は全体の25.3%を占め、非感染症の占める割合は増加傾向にあるものの、感染症の割合は依然として高い状態であり、死亡要因の上位10位のなかに肺疾患に関係するものが4疾患も含まれている。そのため、定期健診の更なる普及と疾病の早期発見が最重要課題となっており、画像診断機器や臨床検査装置の導入が必要不可欠な状況にある。ベトナムに限らず、インドネシア、フィリピン、ミャンマー、タイなどの東南アジアの国々は同様に感染症の占める割合が高い状況にあり、胸部X線画像から結核や肺炎病変を迅速に検出し、早期に治療を開始することが患者の予後を良くするために極めて重要である。 これまでにベトナムダナン大学の共同研究者および協力医療機関である199病院、MEDIC Medical Centerと打ち合わせを行い、収集するデータの種類と内容、データ収集計画の策定を行った。また、検診企業であるNAM KHANH LINH medical equipment onvestment company limitedとも収集するデータの種類と内容、データ収集計画の策定を行った。さらに、VT Healthcare companyとPACSクラウドシステム開発の契約をし、各医療機関からの画像をクラウドに蓄積できるようにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年5月以降から新型コロナウィルス感染症の影響は少なくなり、自由に国外へ出張できるような状況になった。そのため、海外の共同研究者やベトナム医療機関などと密に連携や打ち合わせができるような状況になったが、まだ十分に画像データの収集ができていない状況にあるため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きベトナムへ渡航して、海外の共同研究者やベトナム医療機関などと密に打ち合わせを行うとともに、画像データの収集を積極的に行い、システム開発を行う。また、システム開発のために研究分担者もベトナムへ頻回に渡航し、医療従事者などからヒアリングするとともに、画像データ収集を進めていく予定である。なお、画像データの蓄積が進めば、AIの開発・設計、胸部X線画像によるトリアージ型診断支援システムの開発を早急に実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外研究協力者や医療機関の医療従事者との研究打ち合わせなどで相当な時間を使用してしまった。また、画像データが十分に収集されていない状況から研究成果報告のための国際学会への参加も難しい状況が続いたため、使用計画に変更が生じてしまった。
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