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2022 年度 実施状況報告書

脂質分子動態に基づく骨格筋再生機構の全容解明

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0174
研究機関静岡県立大学

研究代表者

原 雄二  静岡県立大学, 薬学部, 教授 (60362456)

研究分担者 安部 真人  愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (30543425)
神谷 厚輝  群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (70612315)
北嶋 康雄  広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (70734416)
鈴木 美希  静岡県立大学, 薬学部, 助教 (00740200)
塩見 晃史  国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 基礎科学特別研究員 (60880557)
研究期間 (年度) 2021-10-07 – 2024-03-31
キーワード骨格筋再生 / 脂質動態 / 細胞融合 / 筋衛星細胞 / 超解像イメージング
研究実績の概要

骨格筋線維の再生過程において、筋幹細胞(筋衛星細胞)の分裂に端を発した筋芽細胞への運命決定や、筋芽細胞の細胞融合は必須な現象である。しかしこれらの各素過程、特に膜リン脂質分子群の挙動を制御し、筋幹細胞および融合体(筋管)の形成に至る機構は未だ明らかではない。これまでの研究(Nature Commun., 2018、Life Sci. Alliance 2022)を基に、本申請では「脂質二重層間におけるリン脂質の非対称分布(リン脂質配向性)の変化が、最上流因子として細胞分裂 細胞融合、ひいては筋線維の再生を制御する」という作業仮説の実証深化を目指す 。特に小林俊秀博士(ストラスブール大学)との共同研究「超解像イメージング解析による筋再生過程での脂質分子の動態解析」を通じ、脂質分子動態を基軸とした骨格筋線維の再生機構の全容解明を目指す。筋再生機構は老化や各種疾患に伴う筋萎縮治療法の構築に直接つながることから、超高齢化社会を迎えた我が国において、本研究遂行による「筋恒常性維持を介した健康長寿の達成」は極めて重要であると言える。
本研究にて、①細胞融合の起点となるリン脂質分子同定、動態検出、②筋幹細胞(筋衛星細胞)でのリン脂質動態の役割解明、および③脂質配向性を基軸とした現象の、分子~生体レベルでの理解深化、をそれぞれ行う。 当該年度では、COVID-19等の影響が依然あったものの、小林博士に日本に来訪いただき研究指導、打合せ等を行うなど、今後の国際共同研究に向け、準備を進めてきた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究において、筋線維再生における、脂質分子の超解像イメージングは非常に重要な位置づけを占めている。個々の実験の進捗はおおむね順調であるが、超解像イメージングを行う上で、海外での共同研究は必要不可欠であり、COVID-19感染症の影響による遅れがみられる状況である。

今後の研究の推進方策

今年度はCOVID-19の状況が好転しつつあり、小林博士との連携は既に再開している。今年度、小林博士の研究室にて脂質動態解析を行う。また日本国内にて、分担者との有機的な連携により、筋再生における基礎的研究について継続して行う。具体的には幹細胞および筋芽細胞における脂質解析および特異な脂質分子の合成(安部博士)、PIEZO1をはじめとするイオンチャネルの再構成(神谷博士)、および幹細胞における機能解析(北嶋博士)をさらに推進することで、本国際共同研究を通じて脂質分子がもたらす骨格筋再生過程の全容解明を目指す。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19により渡航を含めた実地での研究ができなかったため。現在は当該研究遂行に必要なリソースも揃い、またCOVID-19感染症の影響も小さくなったことから、次年度での研究実施に支障はない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] ストラスブール大学(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      ストラスブール大学

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公開日: 2023-12-25  

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