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2021 年度 実施状況報告書

PETを用いた代謝疾患の動態解析のための統計モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0183
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

小野 直亮  奈良先端科学技術大学院大学, データ駆動型サイエンス創造センター, 准教授 (60395118)

研究分担者 飯田 秀博  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 客員教授 (30322720)
下地 佐恵香  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 研究員 (50791563)
研究期間 (年度) 2021-10-07 – 2027-03-31
キーワード深層学習 / PET画像 / 腎臓Perfusionモデル
研究実績の概要

Turku大学PETセンターとのディスカッションにより腎臓のPET/CTの被験者サンプルを共有し、臓器の抽出のための深層学習モデルを構築した。まず、事前学習としてCT画像をもとにした臓器のセグメンテーションのモデルを構築したところ、腎臓、膵臓、肝臓、肺、骨格、脳のそれぞれの領域を約94%の精度で分類できることが示せた。
現在、このモデルを拡張し、PET画像をもとに腎臓の髄質と皮質を区分けするためのモデルを学習するため、手動による領域のアノテーションをおこなっている。現在使っているデータにおいてはPET画像はCT画像よりも解像度が低く、また灌流画像では時間と共に標識された糖の分布が変化していくため、まず積算画像を使ったアノテーションを作成した後、領域ごとの時間変化のダイナミクスを比較してアノテーションするモデルを構築する。
PET灌流画像を用いた血流の分配モデルにおいてはこれまでは医師が目視で設定した関心領域をもとに、臓器をコンパートメント化した微分方程式モデルによって流量を評価していたが、PET画像のノイズの大きさが原因で関心領域の設定が困難であった。現在、深層学習によって、個々の領域を同定するモデルを学習させているが、現在のところまだアノテーションされたサンプルの数が限られていることから、過学習に陥る傾向が見られている。画像に対する回転や平行移動などのデータ拡張、および、VQ-VAEなどを用いたデータ生成を応用して、教師データの不足を補うことを試みている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナにより、来日予定だったポスドクの入国が制限されるなど、二国間交流に遅れが見られているが、オンラインでのディスカッションは定期的に開かれている他、今年6月にフィンランドに滞在して詳しい打ち合わせを行う予定である。

今後の研究の推進方策

今年6月の初めと、コロナの状況によっては8月の終わりにフィンランドに滞在して、PET画像の読み込みとアノテーションについて打ち合わせを行い、アノテーションされたマスクデータのフォーマットやデータ形式についてのコンセンサスをとる他、時系列データのフィッティングについて議論する予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により予定していた海外出張などがキャンセルされたが、ワクチン接種など対策が進んできたため前年度の分も含めて翌年度にフィンランドとの研究交流の頻度を増やしていく計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Classification of ischemia from myocardial polar maps in 15O?H2O cardiac perfusion imaging using a convolutional neural network2022

    • 著者名/発表者名
      Teuho Jarmo、Schultz Jussi、Kl?n Riku、Knuuti Juhani、Saraste Antti、Ono Naoaki、Kanaya Shigehiko
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 12 ページ: 2839

    • DOI

      10.1038/s41598-022-06604-x

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2022-12-28  

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