研究課題/領域番号 |
21KK0183
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
小野 直亮 奈良先端科学技術大学院大学, データ駆動型サイエンス創造センター, 准教授 (60395118)
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研究分担者 |
飯田 秀博 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 客員教授 (30322720)
下地 佐恵香 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 研究員 (50791563)
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研究期間 (年度) |
2021-10-07 – 2027-03-31
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キーワード | 深層学習 / PETイメージング / 診断支援モデル / 冠動脈疾患 |
研究実績の概要 |
本研究では、Computer Aided Diagnosisの手法として、PETをはじめと知る診断情報を多角的に利用する方法の開発を試みた。本年度の成果として、実際の診断読影のようにPET検査から得られた画像と病理データとを組み合わせた説明変数を連結して深層学習モデルの入力とするモデルを用いて、より実践的な診断を可能とするモデルを構築した。また、分類結果の説明可能性を向上させるため、灌流画像をもとにした顕著性マップの可視化を実装した。このモデルでは、冠動脈を含む心筋領域を極座標マップ上に展開した画像を用い、検出された灌流異常の可視化や、分類結果に肯定的または否定的に影響を与えた画像や臨床変数の強調表示などを実現した。これは、O-15 H2O灌流画像に対してこのような方法を適用した初めての試みであり、極座標マップから抽出された特徴、PET灌流検査の定量的結果、および臨床的な患者固有のリスク変数を含む複数の変数の組み合わせを利用することを実現した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
極座標マップと診療データを用い、複数の情報を統合した診断支援モデルの構築に成功している。さらに、時系列を含むPET画像を利用した灌流ダイナミクスの定量的評価モデルの実装が進められている。
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今後の研究の推進方策 |
Turku PET Centreに昨年導入された全身PET撮像機のデータをもとに、動脈から臓器への灌流ダイナミクスを解析し、流入の速度係数を定量的に評価する3次元モデルを構築する。得られた速度係数の空間的な分布を利用して、動脈、心臓、腎臓、肝臓といった主要な臓器における血流の状態を画像化する解析モデルを開発し、他のコホートデータと統合した診断を実現する。
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