本研究では,知覚エイリアシングにより従来の知識が利用できず,その手がかりもない未知の状況において,他の領域で学習した知識から特徴的な部分を抽出して組み合わせ,更に未知の状況においてはその特徴を階層的に組み合わせることで,時系列的に遷移する状態の共通点と未知の状況との特徴の共通点の双方を考慮した学習が可能となる手法を提案した.これにより,未知の状況であっても,過去に観測した情報を利用することで適応可能であり,また状態遷移を繰り返しても未知の状況に陥り続けて過去の情報が役立たない時であっても,階層構造を用いて観測情報の時系列的なパターンを学習することで追従可能であることがわかった.
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