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本研究の目的は、(1)地域社会史を中心とした帝国日本の歴史の実証的研究、(2)入門的書籍の開発など市民に歴史を伝える方法を検討することであるが、それらを実施する上で韓国に滞在して調査を実施するとともに、韓国の研究者・学生・市民と共同で作業を進めることが必要不可欠である。そこで2023年3月から2024年1月にかけて韓国に滞在し、研究を進めた。 (1)に関しては、ソウル大学校奎章閣韓国学研究センターおよびソウル市立大学に滞在し、資史料の調査を進めるとともに、韓国の最新の研究状況に触れることができた。特に、植民地期朝鮮の地方社会の政治構造・経済構造について、考察を深めることができた。さらに、ソウルやその周辺地域、さらには韓国の各地で現地踏査を重ね、植民地期の地位社会の構造やその変容について理解を深めることができた。 (2)に関しては、韓国での調査活動を基盤に、加藤圭木監修、朝倉希実加ほか編『ひろがる「日韓」のモヤモヤとわたしたち』(大月書店、 2023年)、ならびに新たな歴史入門書である加藤圭木監修、一橋大学大学社会学部加藤圭木ゼミナール編『大学生が推す 深掘りソウルガイド』(大月書店、2024年)の制作を進め、刊行することができた。刊行後には、それぞれの書籍に関して市民向けシンポジウムを開催し、書籍の意義について考察を深めることができた。さらに(2)に関連して、韓国国内で開催されたシンポジウムで日本の植民地支配認識や東アジアの平和構築の問題について多数の研究発表を行うことができた。 2024年度は(1)の研究を引き続き進めるとともに、(2)で刊行した2冊の入門書の意義と成果について議論と整理を行った。また、韓国滞在中に構築した人的ネットワークに基づき、独立紀念館の研究者を招請し、共同セミナーを開催することもできた。
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