研究課題/領域番号 |
21KK0219
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
豊山 亜希 近畿大学, 国際学部, 准教授 (40511671)
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研究期間 (年度) |
2022 – 2024
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キーワード | インド / 植民地支配 / 移民ネットワーク / 建築 / 文化遺産 / タイル |
研究実績の概要 |
交付申請を行う準備として、本研究の基課題である基盤(C)「植民地インド・セイロンの装飾壁画にみる民族主義の交流と対立」において実施したシンガポールの博物館における資料熟覧調査の機会を活用して、海外共同研究者であるシンガポール国立大学准教授メーダー・マリク・クダイシャ氏と本研究の進め方について協議を行った。そのうえで、シンガポール国立大学歴史学部から正式な受入れ承諾を得ることができたため、交付申請を無事に行うことができた。加えて、本研究の海外渡航期間中にフィールドワークの実施を予定しているマレーシアに関しても、首都クアラルンプールに所在するサンウェイ大学兼任教授であるクリスピン・ベイツ氏(エジンバラ大学教授)とも協議し、研究対象であるインド系移民の建築遺産の現状や調査方法について助言を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画どおり2022年度に交付申請を行うことができ、海外渡航先期間からも正式な受入れ承諾を得ることができたことから、予定通り2023年度末から海外渡航を開始できる予定である。新型コロナウイルスによる渡航制限の影響も現時点ではないと予想されることから、おおむね順調に進展していると自己評価する。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、海外渡航期間中の研究計画を具体的に策定する予定であり、必要に応じて予備的調査のために海外渡航する可能性がある。とりわけ、本研究の計画段階では研究対象となる植民地インド出身の商業諸集団のネットワークのなかでも南アジアと東南アジアを中心に調査を行う予定であったが、採択から交付申請までの準備段階で、こうしたネットワークを広域経済圏として把握するためには、アフリカ東部や中東地域といった大英帝国の経済圏を視野に入れる必要性や、フランス、オランダ、ポルトガルといったイギリス以外のインド統治権力の影響も考慮する必要性が明らかとなりつつある。こうした新たな分析視点を本研究にどの程度反映させることができるのかを検討したうえで、今年度末から開始予定の海外渡航期間中に可能な限り実地調査を行いたい。
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