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2022 年度 実施状況報告書

マメ科野生種の作物化に最適な遺伝子セットの特定

研究課題

研究課題/領域番号 21KK0272
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

高橋 有  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 遺伝資源研究センター, 主任研究員 (70726273)

研究期間 (年度) 2022 – 2024
キーワードマメ科 / 野生種 / 栽培化 / 非休眠性 / 非裂莢性
研究実績の概要

本課題では、作物にストレス耐性を付与するという従来育種の発想を逆転させ、野生種に栽培化形質を付与することでストレス耐性作物の開発を目指している。
ハネアズキ野生型とその化学変異原処理に由来する非休眠変異体isi2の雑種第二世代288個体のうち、変異型形質を持つ73個体のバルクDNAの全ゲノム解析から、VsPSAT1が責任遺伝子の候補となっていた。
今年度は、その雑種第二世代288個体について、VsPSAT1のSNPおよび隣接する両端の一塩基多型の遺伝子型を決定し、VsPSAT1のみが非休眠形質と完全に連鎖することを確認した。さらに、これら三つのSNPの間に組替えのある11個体に由来する163個体の雑種第三世代を用いた同様の連鎖解析により、VsPSAT1のSNPが唯一の候補であることを実証した。さらに、VsPSAT1の転写産物の解析により、異所的なストップコドンを生じる要因を明らかにした。また、シロイヌナズナのAtPSAT1変異体と同様に、isi2変異体が葉の早期老化の表現型を示すことを明らかにした。これらのデータを原著論文として取りまとめ、国際誌に投稿した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通り、非休眠変異体isi2の候補遺伝子を同定し、国際誌に論文を投稿できたため。

今後の研究の推進方策

非裂莢変異体の候補遺伝子を同定すると共に、これまでに同定した栽培化関連の候補遺伝子の多面発現形質を詳細に解析する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Domesticating Vigna stipulacea: Chromosome-Level genome assembly reveals VsPSAT1 as a candidate gene decreasing hard-seededness2023

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Yu、Sakai Hiroaki、Ariga Hirotaka、Teramoto Shota、Shimada Takashi L.、Eun Heesoo、Muto Chiaki、Naito Ken、Tomooka Norihiko
    • 雑誌名

      Frontiers in Plant Science

      巻: 14 ページ: 1119625

    • DOI

      10.3389/fpls.2023.1119625

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Domestication of azuki bean and soybean in Japan: From the insight of archeological and molecular evidence2023

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Yu、Nasu Hiroo、Nakayama Seiji、Tomooka Norihiko
    • 雑誌名

      Breeding Science

      巻: 73 ページ: 117~131

    • DOI

      10.1270/jsbbs.22074

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [産業財産権] ダイズ植物、その種子及びその作出方法2023

    • 発明者名
      高橋有、竹島亮馬、加賀秋人
    • 権利者名
      高橋有、竹島亮馬、加賀秋人
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2023-027158

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公開日: 2023-12-25  

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