研究課題
・グリーンランドのNEEM地点において、14カ国の国際共同研究により、5月~8月にコア掘削と現場解析を実施した。コア掘削は当初23年度に岩盤到達を予定していたが、予定よりも早く平成22年7月に岩盤付近まで到達した。22年度は日本からもNEEMに研究者を派遣し、コアの現場解析作業に参加した。日本は、NEEMコアの現場解析のうち、化学分析及び物理分析を担当するとともに、各種分析用のサンプルの切り出し・梱包等を担当し、予定通り作業を行った。・NEEMにおいて、ピット観測を実施し、層位観察と密度測定を実施した。また、ピットの断面から同位体分析、化学分析、ダスト分析用のサンプルを連続的に採取した。・NEEMにおいて掘削した深層氷床コア、浅層コア、ピット・サンプルを、日本に輸送した。・21年度にNEEMで採取したピット・サンプルの分析を実施した。ピット・サンプルは、質量分析計により水素と酸素の同位体を、イオンクロマトグラフにより陰イオンと陽イオンを分析し、さらに電気伝導度とpHを分析した。分析した項目の多くに明瞭な季節変動が見られ、年層カウンティングによるNEEMコアの精密年代決定が実施できることが分かった。・NEEMコアの微生物分析のため、顕微鏡観察法のプロトコルの改良を行った。・NEEMコアから空気を抽出し、O_2/N_2とd^<15>Nの分析を開始するための実験環境の整備を進めた。また、20年度に採集されたフィルン空気の分析を行った。・NEEMコアのサンプルのイオン分析に着手した。
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Climatic Change
巻: 100 ページ: 733-756
http://polaris.nipr.ac.jp/~NEEM