研究課題/領域番号 |
22222001
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研究種目 |
基盤研究(S)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小泉 政利 東北大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (10275597)
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研究分担者 |
八杉 佳穂 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (20150063)
行場 次朗 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50142899)
坂本 勉 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (10215650)
玉岡 賀津雄 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 教授 (70227263)
遊佐 典昭 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (40182670)
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キーワード | 言語学 / 外国語 / 実験系心理学 / 認知科学 / 神経科学 / カクチケル語 / 危機言語 / 言語と文化の多様性 |
研究概要 |
言語の理解や産出の際に、主語が目的語に先行するSO語順がその逆のOS語順に比べて処理負荷が低く母語話者に好まれる傾向があることが、これまでの研究で分かっている(SO語順選好)。しかし、従来の文処理研究は全て日本語や英語のようにSO語順を基本語順にもつSO型言語を対象にしているため、SO語順選好が個別言語の基本語順を反映したものなのか、あるいは人間のより普遍的な認知特性を反映したものなのかが分からない。この2つの要因の影響を峻別するためにはOS語順を基本語順に持つOS型言語で検証を行う必要がある。 そこで、22年度の本研究では、VOS語順を基本語順にもつカクチケル語(中米グアテマラで話されているマヤ諸語のひとつ)を主たる対象として以下の調査・実験を行った。1.文正誤判断課題(読解と聴解の2種類)、2.絵画命名課題(カクチケル語とスペイン語)、3.ビジュアルワールドを用いた文産出課題、4.言語背景アンケート調査、5.言語獲得研究のための発話ビデオの収録とコーパスの作成。 そのうち、文理解に関する行動実験(文正誤判断課題)では、カクチケル語では統語的な基本語順であるOS語順のほうがSO語順よりも処理負荷が低いことが明らかになった。この結果は、多くの言語に見られるSO語順選考が主に個別言語の文法に起因することを示唆する。この成果の一部は、CUNY Conference on Sentence Processing 2011,Stanford Universityで発表した。
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