研究課題/領域番号 |
22222003
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研究種目 |
基盤研究(S)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹沢 泰子 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (70227015)
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研究分担者 |
LEE Sungyup 京都大学, 人文科学研究所, 助教 (50378882)
石川 禎浩 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (10222978)
加藤 和人 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (10202011)
高階 絵里加 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (80324698)
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キーワード | 表象 / 人種 / マイノリティ / 日本 / ゲノム / 被差別民 / 血 / アジア |
研究概要 |
従来の人種研究は、欧米とその旧植民地、すなわち、北米、中南米、ヨーロッパ、アフリカなどのいわゆる環大西洋地域の事例に偏る傾向が見られ、欧米の植民地主義の直接的な影響が及びにくかった日本・アジア地域の一部における「人種」については、ほとんど手つかずのままであった。 このような問題意識から、今年度は、日本・アジアの経験にもとづく視座の確立に向けて、月ごとの共同研究会と並行して、いくつかの国際セミナー、国際ワークショップ、文理融合ワークショップ等を開催し、研究成果を国内外へ向けて発信した。具体的には、国際セミナー「日本・アジアにおける被差別民」(2011年9月5-6日京都)、国際シンポジウム"Racial Representations of Japanese/Asian Americans"(2011年1月7-9日東京)、文理融合国際ワークショップ"The Interface of the Humanities and Genomic Studies"(2011年1月22-23日京都)、日本学術会議との共催シンポジウム「今、アイヌであること」(2011年3月6日)、文理融合ワークショップ「オキナワンをめぐる表象」(2011年3月25-27日)などである。 また、英文論文集Racial Representations in Asia、「人文学報(特集:差異の表象)」を刊行した。これらは、本科研の基盤となった前年度までの共同研究の成果に、本年度さらに修正を加えて出版したものである。 このように、沖縄、アイヌ、被差別部落を含めた日本やアジアにおける差異の表象を、国内外の研究者の協力を得ながら解明することに着手した。次年度以降も、日本・アジアにおける被差別民の表象、文理融合ワークショップ、日系・アジア系アメリカ人の人種表象など、日本・アジアに主眼をおいた共同研究をさらに発展させながら、欧米における人種表象研究と接合させる予定である。
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