研究概要 |
本研究課題では,政策情報供給の効果を検証するとともに,立法府の政策情報公開を促進し,政府に関する情報公開の包括化を図っていく.また,立法府の政策情報を英文でも公開・発信し,わが国の立法に関する国際的な理解・研究の基盤を提供するとともに,政策的知識やIT・言語能力に制約されない電子化情報の公開方法を試行し,政策情報公開のユニバーサル化を目指す.平成22年度においては以下を実施した. 1.情報公開の効果検証 政策情報がどのように活用され,一般市民の生活向上にどのように貢献しているのかを検証するため,総務省,神奈川県,港区,武蔵野市について,情報公開制度の集計的な利用状況だけではなく,開示請求の目的と請求された情報内容の関連性を調査・分析を実施した.また,各行政機関によるインターネットを通じた行政情報の供給・需要について調査・分析した. 2.立法情報のデータベース化 インターネットを通じた立法情報の供給実態と利用状況を把握するため,衆議院,参議院,国会図書館のインターネット,イントラネットによる立法情報の需要・供給について調査・分析し,衆議院の議院行政文書開示について,開示請求の目的と請求された情報内容の関連性を調査・分析した.また,国会審議動画の検索システム試行版を開発し,発言の文字テキストベースで国会審議動画の検索を可能にした. 3.比較立法情報・英文データ化 外国議会および国際プロジェクトにおける立法情報の公開状況を把握するため,アメリカ連邦議会図書館,ヨーロッパ議会の立法情報システムについて現地調査を実施した. 4.情報公開のユニバーサル化 立法情報の統合ポータルサイトを運用するため,本研究のウェブサイトを開設し,立法関連情報の統合的な供給体制の構築に着手した.
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