研究課題
基盤研究(S)
平成22年度の研究計画で示したマクロレベルの無形資産の推計については、まず簡便な推計方法によって日韓の無形資産投資の計測を行った。この成果は、宮川・滝澤「日本と韓国の生産性格差と無形資産の役割」(浅子・飯塚・宮川編『世界同時不況と景気循環分析』東大出版会)として公表されている。マクロの延長推計及び詳細な産業レベルでの無形資産の計測については、主要なデータソースである、日本産業生産性(JIP)データベース2010年版の完成が当初の予定より半年ずれ込んだため、現在進行中である。ミクロレベルのインタビュー調査については、すでに修正されたインタビュー項目を作成し、翌年度より調査を開始する体制が整った。この間韓国ソウル大学の李教授や、スロベニアリュブリアナ大学のPrasnikar教授と交流した結果、韓国とは修正されたインタビュー項目で同様の調査を来年度実施することが決まっている。他のミクロレベルの成果としては、2008年に行ったインタビュー調査の結果をもとに、宮川・西岡・川上・枝村「日本企業の人的資源管理と生産性」(RIETI Discussion Paper Series 11-J-035)を公表した。研究分担者の浅羽教授も同じインタビュー調査を元に、management practicesの決定要因を分析する分析を公表する予定であったが、東日本大震災の影響から公表が少し延期されている。研究分担者の細野教授は、無形資産を、市場を通じて評価するM&Aが企業パフォーマンスに与える影響について、分析を続けており、平成22年度は、「金融経済研究」、「経済研究」、Seoul Journal of Economicsの三誌に査読付き論文を公表(または予定)している。我々の活動をより広く知ってもらうための活動も行っており、今年度はウェブサイト(http://:www.erii.jp)を開設した。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) 図書 (3件) 備考 (1件)
経済研究
巻: 第63号(印刷中)
世界同時不況と景気循環分析
巻: 第15章 ページ: 331-348
生産性とイノベーションシステム
ページ: 109-146
Hitotsubashi University Global Hi-Stat Discussion Paper, No.162
ページ: 1-19
Seoul Journal of Economics
巻: Vol.24, No.3(印刷中)
RIETIポリシー・ディスカッションペーパー
巻: 11-P-O14 ページ: 1-36
金融経済研究
巻: 30号 ページ: 1-20
http://www.erii.jp/