研究概要 |
本研究では,研究代表者の提案したMEMS構造集積化による絶対波長安定化(アサーマル)面発光レーザアレイ,光群速度低下させて素子サイズを大幅に小型化して高速化を図るスローライト光検出器/光変調器をキイデバイスとして,その並列アレイ化,多波長集積化,超高速化,低消費電力化を進めて,現状技術の100倍から1000倍の超大容量(100Gbps-1Tbps)の光リンク/光配線のための革新的な集積光デバイスの開発を行い,高速化と低消費電力化を両立する集積フォトニクスの進化を目指し,以下の研究成果を得た. 850nm帯面発光レーザにMEMS構造を集積し,従来の半導体レーザの10倍以上の巨大波長温度係数を実現し,広い波長可変範囲の波長掃引レーザの可能性を示した.また,スローライト伝搬を利用した小型光スイッチを提案・試作し,構造分散による巨大な等価屈折率変化を実現して,交差角30s,大きさ30μm角の小型光スイッチの動作に初めて成功した.さらに,面発光レーザにスローライト導波路を直接結合する新しい集積手法を提案し,面発光レーザに光変調器,光増幅器を集積した光機能素子の実現に成功した,長さ50μm以下の小型集積化を可能としたもので,高密度集積化・高速動作・高出力応用を可能にする新しい進展が得られた.一方、共同研究機関であるカリフォルニア大学バークレイ校と連携して,サブ波長構造回折格子を用いた新しいモード合分波器素子の提案や動作実証などの新たな知見を得た.
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