研究課題/領域番号 |
22226014
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研究種目 |
基盤研究(S)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐宗 章弘 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40215752)
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研究分担者 |
酒井 武治 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90323047)
松田 淳 名城大学, 理工学部, 准教授 (80415900)
酒井 康彦 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20162274)
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キーワード | 超音速流れ / 揚力 / 抗力 / レーザー / 乱流 |
研究概要 |
本研究は、超音速流れに低パワーの高繰返しレーザーパルスを付加し、圧縮性流れの性質を活用した新しい流体力学的機能を創成し、飛躍的な空力性能の向上を実現することを目的とする。今年度は特に、(1)バロクリニック効果を利用した低密度領域滞留時間・作用力積量の増加をもたらすモデル形状、(2)プリカーサー効果の検証実験装置の構築、(3)格子乱流が誘起する速度乱れ場による衝撃波減衰について、衝撃波管、超音速風洞、正方形断面バリスティックレンジ、低速格子乱流風洞、高繰返しパルスレーザー、非定常N-S(Navier-Stokes)方程式数値シミュレーションおよび診断計測を駆使して研究に取り組み、以下の研究成果を得た。 (1) 軸対称モデル周りのマッハ数1.94の流れに対して、最高繰返し周波数80kHzのレーザーパルスエネルギー付加し、最高抗力低減量21%、最高エネルギー利得10(1000%)の性能を得た。 (2) 超音速流れに置かれた平頭円柱前方の衝撃層内で繰返しレーザーパルスで加熱された高温、低密度領域がバロクリニック効果によって同じ循環を持つ複数の渦輪を生成し、それらの干渉を実験的に調べる実験系を構築した。渦輪間の距離を変化させることによって、系の安定性は複雑に変化することを明らかにした。更に、過去に数値解析で予測されたslip-through運動を実証した。 (3) 低速風洞で生成した格子乱流と、新規開発した小ブラスト発生装置(パーソナルコンピューターによる自動作動・データ取得)で発生した弱い衝撃波との干渉実験を行い、速度変動の自乗平均平方根と変調圧力の標準偏差が比例関係にあることを明らかにした。 (4) 試験部でレーザーパルスプラズマが生成可能な衝撃波管を製作し、作動実験を行った。 (5) 軸対称2次元非定常Navier-Stokes(N-S)方程式の数値シミュレーションコードを開発した。
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