研究分担者 |
片渕 竜也 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教 (40312798)
原田 秀郎 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, グループリーダー (80421460)
木村 敦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究員 (30360423)
堀 順一 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (30362411)
鬼柳 善明 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80002202)
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研究概要 |
本研究では、大強度陽子加速器施設の物質・生命科学実験施設に設置されている中性子核反応測定装置(ANNRI)、東工大ペレトロン、京大炉ライナックを用いた長寿命核廃棄物の中性子捕獲断面積等の高精度測定、測定結果の統一的理論解析等を通して、長寿命核廃棄物の核変換処理技術開発に必須な中性子捕獲断面積データベースを高精度化することを目的としている。 ANNRIでの測定準備として、まず、Geスペクトロメータの較正を実施するとともに、スペクトロメータの応答関数をシミュレーションにより導出した。また、Xステージコリメータを設計・製作・設置し、S/N比が高い測定を可能とした。さらにAm-241,Np-237,Pd-107,I-129,Cm,Zr-93等の長寿命核廃棄物核種について予備測定を行った。NaI(T1)スペクトロメータについては、補助遮蔽体を設計・製作・設置した。また、計測回路の高速度化を行うとともに応答関数をシミュレーションにより導出した。中性子ビームの高度化については、シミュレーション・モデルを構築し、コリメータの新設・改良が中性子ビームの成形等に及ぼす効果を調べた。また、中性子モニターを導入し、加速器によるパルス中性子生成に同期させて動作するように整備した。東工大における測定では、Pd安定同位体試料を調達・整備し、Pd-105について30keV付近における中性子捕獲断面積の測定を実施した。京大における測定では、Pd-107に対する熱~eV領域における中性子捕獲断面積を導出した。理論解析では、パラジウム安定同位体に対して、測定された30keV付近の捕獲ガンマ線スペクトル及び捕獲断面積を基にガンマ線強度関数を決定し、中性子断面積の評価計算を実施した。
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