本プロジェクトは、RNAの転写後修飾による遺伝子発現調節機構の探究と様々な生命現象との関係について理解を深めることを目的とした。私たちはイノシン化部位を生化学的に検出するため、I特異的な化学修飾と逆転写反応を組み合わせたICE法を開発し、次世代シーケンサーを組み合わせる(ICE-seq)ことにより、ヒト成人脳において約2万箇所の新規I修飾部位を同定した。またイノシン修飾がAlu配列のエキソン化を防ぐ役割があることを明らかにした。また、tRNAから新規RNA修飾である2-アグマチニルシチジン(agm2C)およびサイクリックt6A(ct6A)を発見し、その機能及び生合成を明らかにした。
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