研究課題/領域番号 |
22240002
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
千葉 滋 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (80282713)
|
キーワード | ソフトウェア開発効率化・安定化 / ソフトウェア学 |
研究概要 |
過去に我々が蓄積してきたアスペクト指向に関する研究成果や知見をもとに、ポスト・アスペクト指向となる新たなモジュール化機構やパラダイムの研究を実施した。階層的分割と横断的分割を統一的に扱うため、アスペクト指向と関連が深い Feature-Oriented Programming のパラダイムを拡張して昨年度までの研究成果の dispatch 機構と組み合わせ、アスペクト指向と連動させる方式を模索した。またアスペクト指向とイベント指向の関連も指摘されているため、これらのパラダイムを統合する言語機構の研究をおこなった。さらにコンテキスト指向の研究も実施し、様々な角度からポスト・アスペクト指向となるパラダイムの発見に努めた。研究を進めるにあたり、2011年度中に 4 回の研究集会を連携研究者・研究協力者ほかと開催し、研究状況の進捗を報告するとともに、活発な意見の交換をはかった。また国際会議や国内外のワークショップで研究成果を発表しただけでなく、2011年10月17日18日の2日間にわたり、我々も中心になって中国・上海交通大学で AOAsia/Pacific ワークショップを開催した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、モデリング、言語機構の設計と実現、そして理論化の3つの側面について、連携研究者と分担しながら研究を進めてきている。また当初計画に盛り込まれていた国際ワークショップも開催でき、我々の研究成果の対外的な発表ができ、フィードバックを得ることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
今後も定期的に研究集会を開催して連携研究者との研究協力を推進し、これまでの研究成果を融合した統一的なモジュール機構を生み出すように努める。これまでの研究で、従来のアスペクト指向やフューチャー指向、イベント指向などをコンテキストという概念で統合する方法が有望であるとの知見に達しつつある。今後はこの知見をさらに深めるように研究を進める。
|