研究課題/領域番号 |
22240002
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
千葉 滋 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (80282713)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
キーワード | ソフトウェア開発効率化・安定化 / ソフトウェア学 |
研究概要 |
これまで我々が過去に実施してきたアスペクト指向に関する研究成果をもとに、従来別々であった階層的分割と横断的分割を統一的に扱うモジュール化機構を研究開発し、ポスト・アスペクト指向となる新たなモジュール化機構やパラダイムを探った。とくにイベント指向とアスペクト指向の両パラダイムを融合するための言語機構について研究し、成果を国際会議で発表した。この言語機構はメソッドスロットと我々が呼ぶものである。従来、各パラダイムごとに別々の言語機構を用いなければならなかったが、メソッドスロットは単独で、それらのパラダイムに基づくプログラミングを可能にする。また Feature-Oriented Programming のパラダイムと破壊的クラス拡張を融合する研究にも実施して基礎的な成果を得た。2012年度は研究代表者と連携研究者、研究協力者らと定期的な会合を東京、福岡、金沢で計3回開催した。さらに2013年3月開催の国際会議 Modularity 2013 に組織委員として参画し、本基盤研究の活動を紹介し、国際的な認知度の向上に努めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、モデリング、言語機構の設計と実現、そして理論化の3つの側面について連携研究者らと分担しながら研究を進めた。アスペクト指向に関する様々なパラダイムについて研究を進めた結果、イベント指向パラダイムとコンテキスト指向パラダイムを有望と考え、両者の融合について最終年度に向けて検討を始めている。また国際会議での論文発表もおこなった。
|
今後の研究の推進方策 |
今後も定期的に研究集会を開催して、連携研究者らと研究協力を推進し、研究目標の達成に努める。具体的にはイベント指向パラダイムおよびコンテキスト指向パラダイムの両者を活かした新しい言語機構、パラダイムを生み出すように努める。さまざまなパラダイムをコンテキストという視点から分析すると統一的に扱えるという知見を現在、得つつある。また本研究の成果を活かし、本研究の後継となる新たな研究計画を立案し応募する。
|