研究課題/領域番号 |
22240008
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
前田 太郎 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (00260521)
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研究分担者 |
飯塚 博幸 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (30396832)
安藤 英由樹 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (70447035)
鈴木 隆文 独立行政法人情報通信研究機構, その他部局等, 研究員 (50302659)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | ヒューマンインターフェイス / 行動分節化 / バーチャルリアリティ / 脳・神経 / 意図推定 |
研究概要 |
本年度は研究の最終年度として,これまでに得られた知見と現象の検証実験の精密化によって現象モデルの構築を進める一方,随意運動の中で通常の分節化における開始-終了のプロセスに当てはまらない周期運動要素との関係から,行動意図の時間分節化と,運動生成のメカニズム,それに伴う随意性の保持と同定の機序について解析と検証を進めた.昨年度の成果である脳波計測によるCNV(随伴陰性変動)を指標とした操縦者の集中度と認知的な行動分節との対応関係を,見まねプロセスの観察時だけでなく実行動の生成時においても検証し同様の対応関係を確認した.これによって時間分節性を形成する観察・記憶・運動計画の一連のメカニズムにおいて,この集中指標が一貫して対応していることが確認された.また同時に計測した瞬目の発生頻度とも高い精度で符号することも確認した.この発生頻度は脳活動計測によって映画観察時の高次な文脈認識上の集中度に対応することが確認されている. また最終年度における総合的な成果として,「つもり操縦」における「行動分節の時間的・空間的食い違いへの許容範囲」を同定すると共に,この許容量を活用して,これまでに提案してきた「つもり制御」の弱点の一つであった「単位分節分の動作遅れ」を改善した実時間操縦法を提案し,17自由度ロボットの操縦を課題として検証した.この成果としてロボットの応答動作を時間的には遅れを200ms以内に抑え,空間的には速度ずれの低減を重視することで,位置ずれを伴った曖昧な動作においても随意的な連続動作の操縦性と再現精度を損なわずに,実時間操縦法として十分な随意性を担保できることが出来ることを確認した.この結果,本研究の目指す「感覚と運動の対応関係において物理的には完全な一致は見ないものの,直観的な随意性を損なわない整合性を保つ体験伝送型遠隔コミュニケーション」一定の実装可能性を示すことが出来た.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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