研究課題/領域番号 |
22240030
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研究機関 | 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター及びライフサイ |
研究代表者 |
北川 源四郎 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター及びライフサイ, 新領域融合研究センター, センター長 (20000218)
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研究分担者 |
椿 広計 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (30155436)
津田 博史 同志社大学, 理工学部, 教授 (90450163)
西山 慶彦 京都大学, 経済研究所, 教授 (30283378)
川崎 能典 統計数理研究所, モデリング研究系, 准教授 (70249910)
土屋 隆裕 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (00270413)
久保田 貴文 統計数理研究所, リスク解析戦略研究センター, 特任助教 (30379705)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | データサイエンス |
研究概要 |
昨年度は,下記のような研究領域で,政策科学への統計的方法の応用についての研究を進めることができた. 1)非ガウス統計的時系列モデリングの深化や信用リスク評価モデルの開発を進めるとともに,ソブリンリスクや流動性リスクに関わる,政府,地方政府,中央銀行の金融政策.商品先物市場に関わる制度設計,政府労働政策への応用について一定の取りまとめをすることができた.その一部については,雑誌「統計」6月号に「時系列解析と季節調整の新しい流れ」として特集することができた. 2)別途競争的資金(国立精神神経医療センター)により公的統計調査のためのミクロデータから作成した,あるいは改訂作業を行っている「自殺対策のための地域統計データ」を利用して,時空間集積性分析技法ないしはポアソン回帰モデル当てはめに基づく自殺の地域差,自殺要因分析など「総合自殺対策」に関わる分析を行い,国際学会のセッションも企画した.関連して自殺に関するツイートのデータの分析も始めた.当該研究発表に際し,法務省矯正局少年鑑別所再入所リスク評価担当者から,方法論的類似性も含め大きな関心が寄せられた. 3)データに基づく観光政策を進めるために,京都市観光局と議論するとともに,Webデータからのホテル稼働率の推定,観光ルートの最適化研究などを行った. 4)政策科学の統計モデリングに用いている,公的統計データの質向上のための研究を関係府省統計担当者と共に行い,各府省ならびに自治体の統計情報収集プロセスに関する指針案を検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
金融政策,自殺対策,観光政策について,意義のある研究が進行し,実際の政策担当者などとの交流も加速した.観光政策については,ほぼ初期の基礎研究に関する目標を達したので,実装研究が必要と考え,分担者が新たな科研費を申請し採択された.自殺対策研究についても厚労科研が開始され,その中でも本研究班の知見が生かされることになっている.産業環境政策については,現在当初の京都市での研究を縮小し,インドネシア・ボゴール市での調査研究活動を開始したところである.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は,産業環境政策については,インドネシアでの研究の結実を目標とし,分担者を追加する.その他の分野については,今年度統計関連学会連合大会で企画セッションとして報告することが採択されており,とりまとめを行ってゆく予定である.
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