研究課題/領域番号 |
22240091
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小野 公二 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90122407)
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研究分担者 |
鈴木 実 京都大学, 原子炉実験所, 准教授 (00319724)
櫻井 良憲 京都大学, 原子炉実験所, 准教授 (20273534)
切畑 光統 大阪府立大学, 21世紀科学研究機構, 教授 (60128767)
田中 浩基 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (70391274)
木梨 友子 京都大学, 原子炉実験所, 准教授 (80252534)
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研究期間 (年度) |
2010-05-31 – 2013-03-31
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キーワード | BNCT / ホウ素化合物 / αオートラジオグラフィー / α粒子 / CR-39 |
研究概要 |
BNCTはB-10原子核が中性子を捕獲し放出する10ミクロン以下の極短飛程で生物効果の大きいα粒子とLi原子核の殺細胞効果を利用する腫瘍選択的放射線治療である。電荷を持たない中性子の分布を任意に成形することはできない為、ホウ素化合物の腫瘍選択的分布が線量分布の選択性を保証する。それ故に、ホウ素化合物の開発がBNCTの発展に決定的に重要な要素である。而るに新規ホウ素化合物の開発には不可欠にして未確立の技術要素がある。腫瘍を含む生体組織中での化合物のミクロ分布を正確かつ簡便に把握する画像技術の開発である。我々は既存のαオートラジオグラフィー技術を改良した高精度技術の開発に成功した。B-10化合物を投与したマウスの薄切組織をα粒子等の固体検出器CR-39に載せ中性子を照射した。後の画像融合のメルクマールにする線をCR-39上に刻した後、CR-39上の薄切組織の蛍光染色画像を作成、次にCR-39に化学処理を施してα粒子等が形成した飛跡を表出させた。飛跡のサイズから窒素と中性子の核反応による陽子のそれは除外することができた。次に、多数の飛跡の中から正円に近いものを選択することによって位置精度を高めることができた。正円度、0.995~1.000のものを選択すれと、薄切試料厚が4ミクロンの場合、位置精度の最大誤差は1.7ミクロンとなり、更に歪みの方向から最大誤差の方向も特定できることが分かった。固体検出器CR-39に前もって刻した線をメルクマールに飛跡画像と薄切組織の蛍光画像をコンピューター画像技術で融合させると、組織中でのB10原子の分布を、細胞内か細胞外か、将又、細胞核内かを弁別できることが分かった。ホウ素化合物BPAが投与されたマウス組織でのB10原子分布の解析に応用し、本法の有用性を確認した。BPA、BSHはもとより、新規化合物の効果の包括的理解に資すると期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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