大気中の主要な温室効果気体を計算するための大気化学輸送モデル(ACTM)を新たに開発した。メタンモデル相互比較実験を立ち上げ、かつ自ら参加し、ACTMを含む12の参加モデルの総合評価を行った。ACTMと水酸基ラジカル(OH)変動指標成分を用いて新たな対流圏OH分布を推定するとともに、逆解法により代替フロンの放出量を推定し、夏季の季節的な放出量増加の可能性を提唱した。地表観測および航空機観測データを用いた逆解法により全球53~84地域の二酸化炭素とメタンのフラックスを推定した。成果の一部をIPCC第5次評価報告書の第6章に図として提供した。また報告書本文中では本課題の論文数編が引用された。
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