研究分担者 |
玉利 真由美 独立行政法人理化学研究所, その他部局等, 研究員 (00217184)
嵐谷 奎一 産業医科大学, その他部局等, 名誉教授 (10141748)
吉田 安宏 産業医科大学, 医学部, 准教授 (10309958)
定金 香里 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教 (20322381)
野口 恵美子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40344882)
吉田 成一 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (40360060)
岸川 禮子 独立行政法人国立病院機構福岡病院(臨床研究部), その他部局等, 研究員 (50450945)
西川 雅高 独立行政法人国立環境研究所, その他部局等, 研究員 (80228171)
吉田 誠 独立行政法人国立病院機構福岡病院(臨床研究部), その他部局等, その他 (90315060)
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研究概要 |
1)呼吸器内科新患者に黄砂飛来による影響調査を行った結果、呼吸器・アレルギー症状で受診した1568例中374名(23.9%)に影響が見られ、主訴は咳が最も多く、黄砂飛来頻度の高い月の方が低い月よりも多く受診者に影響が見られた。 2)2012年3/23~3/26と2012年3/31~4/2に採取した黄砂のPAHs、アニオン・カチオンと元素分析を行った結果、PM2.5由来の成分が多く、黄砂成分は僅かであった。 3)卵白アルブミン(OVA)と黄砂(ASD)を4回、8回マウスに気道投与して喘息におけるリモデリングへの影響を調べた結果、OVA+ASD4回投与では強いアレルギー炎症と気道粘膜下の線維化(リモデリング)が見られたが8回投与ではこれらはむしろ軽減し、免疫寛容が誘導された。 4)in vitroにおける黄砂の細胞内イベントへの影響を骨髄由来マクロファージを用いて解析した。転写因子であり細胞毒性にも関わるNF-κBを、黄砂が活性化することが示唆された。 5)ダニ抗原と黄砂を用いてNC/Ngaマウスにおける黄砂のアトピー性皮膚炎症状に与える影響について検討した結果、ダニ抗原単独群に比べてダニ抗原+黄砂群では臨床症状の悪化に加えて罹患皮膚組織学的検討においても表皮の肥厚ならびに細胞浸潤において悪化傾向が認められた。一方、血清中IL-13は両群とも上昇は認められなかった。 6)ヒト正常気管支上皮細胞および鼻粘膜上皮細胞を黄砂で刺激し、非刺激細胞とともに、3時間後、24時間後にmRNAを抽出、3’IVT Express kitを用いcDNAを合成した。マイクロアレイにより発現の変動を検討した。CXCL3, CXCL2, IL8, IL23A, TNF, LIFが黄砂刺激3時間後の気管支上皮細胞で2.5倍以上強く誘導されていた。
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