研究課題
H25年12月に最後の全体集会を開催し、生態史の観点から、自然資源をめぐる世界システムと国家と地域社会をつなぐ、さまざまな因果関係の連関を自然科学と人文社会科学をまたいで実証的に把握できたことが重要な成果であることが確認された。同様に、コモンズ論に関して、資源の過剰利用(オーバーユース)だけでなく、資源の利用を制約する(アンダーユースをもたらす)制度的な条件を明らかにできたこと、また、そうした極端な資源利用のありかたを適正化する(ワイズユースに誘導する)ガバナンス・枠組みを提起できたことも重要な成果であると討議された。さらに、自然資源と人間集団のかかわりを根本的に考え直すうえで、自然科学的で功利的な発想に基づく「生態系サービス」概念で捉えるよりも、地域社会の自然とのつながりを文化的な土着性や宗教性を通して表現する仕方により注意を払おうとする「関係価値」概念で捉えるほうが有益であると議論された。全体成果の発表形態については引き続き検討することとし、個別の成果発表を優先してさらに事例を蓄積することが確認された。この全体方針に沿って、理論班・ベネフィット班・リスク班の各班で、論文や学会発表を通して、「関係価値」概念を実証的に裏付ける多数の成果発表がなされた。また、H26年2-3月には、調査地域のカウンターパートや現地住民に研究成果を還元するための現地成果報告会がタイ・ラオスで開催され、現地の研究協力者や住民から高い評価が得られた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (15件) (うち招待講演 6件) 図書 (17件)
Tropics
巻: 22(4) ページ: 131-155
10.3759/tropics.22.131
医学の歩み
巻: 248(12) ページ: 919-925
民族衛生
巻: 80(1) ページ: 60-67
巻: 80(1) ページ: 54-59
国際常民文化研究叢書
巻: 5 ページ: 1-12
Comparative Studies in Society and History
巻: 56(3) ページ: 未定
Journal of Development Studies
巻: 50(7) ページ: 未定
Agricultural Systems
巻: 124 ページ: 32-38
10.1016/j.agsy.2013.10.006
BIOCITY
巻: 57 ページ: 122-141
アジア情報室通報
巻: Vol.11、No.4 ページ: 2-7
kotoba
巻: 12号 ページ: 216-219
東南アジア研究
巻: 51(1) ページ: 168-172
Geographical Review of Japan Series B
巻: 86(1) ページ: 62-74
10.4157/geogrevjapanb.86.62
地理空間
巻: 6(1) ページ: 1-18