研究課題/領域番号 |
22241037
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
桑原 雅夫 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (50183322)
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研究分担者 |
小川 智弘 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (00415001)
平沢 隆之 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (60415023)
大口 敬 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90281245)
牧野 浩志 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (00355976)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | スマートグロース / ITS / 駐車場 / パーク・アンド・ライド / 中心市街地活性化 / 滞在時間 / プローブ情報 / プローブパーソン |
研究概要 |
平成24年度は柏市の職員を共同研究員として迎え昨年度開始した東京大学との共同研究フレームにより、サスティナブルな駐車場ITSアプリケーションサービス具体化に関する検討を実施した。具体的には柏駅中心部付近の駐車場に関連する都市・交通問題に焦点を当て、1.道路渋滞解消と中心市街地活性化に寄与する駐車場エリアマネジメントアプリケーションの整理、2.関連ITSインフラ配備計画と整合する駐車場ITSサービスの導入手順案の整理、3.来街者の視点を取り入れた駐車場問題と中心市街地の活性化の実証的検討を行った。 1.については前年に引き続き柏ITS推進協議会関連部会での議論、土木計画学やITSシンポジウムの国内学会での発表、ITS世界会議やWCTR関連部会の海外研究集会の発表を通じて駐車場エリアマネジメントアプリケーションの整理を深度化した。その結果、昨年度に提案した複数駐車場のエリアマネジメントを実現する駐車場ITSアプリケーションの段階的構築における留意事項を整理した。 2.については柏市や関東地方整備局における関連検討会の議論に参画し、高品位の情報提供とプローブ情報の取得が可能なITSスポットの配備計画を踏まえて、柏市中心市街地の道路交通渋滞緩和と来訪者の滞在時間延長を両立する駐車場ITSサービスの現実的な導入手順案を整理した。成果の一部は、柏市との共同研究中間報告としてとりまとめた。 3.については柏市中心部と同様の都市・交通課題を抱える他都市を取り上げた分析を行った。交通結節点の機能強化がまちの活性にもたらす効果に関して、広島・横川駅を例にした事前・事後の分析結果を国内学会で発表した。郊外都市の商業・観光施設(御殿場)や高速道路(常磐道)サービスエリアの窓口案内業務分析の結果から、車を用いた来街者の滞在時間延長に繋がる現地駐車場での情報案内強化方策案をまとめて国内学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(理由)駐車場入退場口への配備を検討していたITS機器の整備スケジュールが遅れ、予定していた柏市中心部での社会実験が実施できなかった。一方で、国内外での意見交換や他都市での関連検討を実施することで、より着実な駐車場ITSサービス導入手順案を得るに至っており、総じて順調に進展していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
柏市中心部での駐車場ITSサービスは、柏市との共同研究および関連検討委員会との密な連携の下に引き続き導入に向けた検討を続ける。その結果を他都市への展開も可能な段階的なサービス導入手順としてとりまとめる。 また、情報連携による交通結節点と観光案内所の機能強化については、柏市内駅や御殿場等観光・商業都市での実証検討結果を考察して、サスティナブルなスマートグロースITSサービスとしてとりまとめる。
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