研究課題/領域番号 |
22241038
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
鈴木 和幸 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (00130071)
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研究分担者 |
田中 健次 電気通信大学, 情報システム学研究科, 教授 (60197415)
伊藤 誠 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 准教授 (00282343)
山本 渉 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 講師 (30303027)
金 路 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (00436734)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 品質管理 / 信頼性 / 安全性 / 状態監視保全 / データ同化 |
研究概要 |
“次世代品質信頼性情報システム融合研究ステーション”並びに三社の企業の協力の下、リアルタイム状態監視保全科学分野、発見科学分野、品質管理学分野、安全科学分野、信頼性工学分野、情報科学分野、データ同化・統計数理科学分野、の7分野の融合研究体制の下、下記の項目を中心に研究を進めた。 ①オンラインモニタリングより獲得される使用・環境条件を初めとする共変量を“故障モード”と“トップ事象モード”に着目し、分析・検討を行った。②温度変化と汚染による抵抗値変化に起因する故障メカニズムと寿命との関連のモデル化と分析を行い、最適設計への情報抽出を行った。③企業三社の協力の下、次世代品質・信頼性情報システム(QRIS)による故障時点予測への決定木分析とワイブル回帰モデルによるアプローチ方法を検討した。④社会インフラへのオンラインモニタリングの適用にあたり、現状調査を行った。⑤日本医療機能評価機構による医療事故データベースをオンラインモニタリングへの情報と対応させ、ヒューマンエラーの分析とマネジメントへのPDCAの必要性を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
A社に加え、B社とC社が新たに本研究に加わり、理論知と現場知をシステム的アプローチにより統合することに着目し、研究を行うことが出来た。25年度に予定していた劣化量を特性値とする信頼性モニタリングによる分析理論体系の検討が不十分であった。この為、26年度は今後の低消費エネルギー社会を支えるキーデバイスとなるリチウムイオン二次電池について、使用環境条件が異なる場合の劣化量を充放電回数と保持時間の二つのタイムスケールに対する信頼性モニタリングにより分析し、余寿命予測を行う理論体系の検討を進める。
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今後の研究の推進方策 |
“次世代品質信頼性情報システム融合研究ステーション”をさらに活用し、リアルタイム状態監視保全科学分野、発見科学分野、品質管理学分野、安全科学分野、信頼性工学分野、情報科学分野、データ同化・統計数理科学分野、の7分野の融合研究体制の下、下記の5項目を中心に研究を進める。 ①オンラインモニタリングより獲得される使用・環境条件をはじめとする共変量に基づく個別リスクコミュニケーションの精度向上を目指す。加速・比例ハザードモデルの概念を活用し、更なる検討と精度向上を図る。②ノイズが含まれるモニタリング情報の活用法に関し検討を進め、個別リスクコミュニケーションへの適用・拡大を図る。③リチウムイオン二次電池を例に取り、“ハザード”-“故障モード”-“トップ事象モード”-“影響”の4本柱に着目し、オンラインモニタリングの適用可能性と余寿命予測の体系を検討する。④ヒューマンエラー行動ならびにそのインシデント行動の分析に基づく,エラープルーフ・フェイルセーフ設計の具体化による製品リスク低減への検討を行う。⑤これまでの成果をまとめ、社会への発信を行う。 以上を三社の企業との共同研究にて進め、研究を加速させる。
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