研究分担者 |
市川 光雄 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 名誉教授 (50115789)
寺嶋 秀明 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (10135098)
池谷 和信 京都大学, 国立民族学博物館, 教授 (10211723)
北西 功一 山口大学, 教育学部, 准教授 (80304468)
小松 かおり 静岡大学, 人文学部, 准教授 (30334949)
|
研究概要 |
2010年度は本計画の初年度であり,コンゴ民主共和国,カメルーンを中心としたアフリカ熱帯林において住民のタンパク質獲得に関する調査をおこなった。 研究代表者の木村と研究協力者の松浦は,コンゴ民主共和国ワンバ地区において調査をおこない,記録ノート留め置き方式による地域住民のタンパク質獲得活動の調査を開始し,また住民の自然保護活動へのかかわりと,ローカルNGOの活動についてのデータを集めた。その結果,家畜の飼養,魚の養殖活動がローカルNGOの重要な活動になりつつあること,獣肉や魚以外にも,豆類が重要なタンパク源となっていることが明らかになった。研究分担者の池谷はコンゴ民主共和国の首都キンシャサの近郊において,住民の重要なタンパク源となっているブタ飼養の状況を調査し,飼養場所の分布を明らかにした。また,ビール醸造の廃棄物などがブタの餌となっているという重要な観察をおこなった。このことは,都市型のタンパク質供給システムの解明という意味で重要である。研究分担者の北西と小松は,ガーナ共和国で調査をおこない,都市の市場,レストラン,家庭においては野生動物はほとんど食べられておらず,飼育,養殖した家畜や魚が主たるタンパク源になっていることを見出した。研究協力者の稲井は,カメルーン最北部における漁撈活動と,漁民の移動についての調査をおこない,漁民が地元での漁業の経験をもとに,はるか南の熱帯林にまで出稼ぎ漁に赴いているさまを明らかにした。
|