経済危機と「政策レジーム」――パラダイム転換の国際研究

2012 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 22243015
• 研究機関: 早稲田大学
• 研究代表者: 眞柄 秀子 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50219292)
• 研究分担者: 山田 鋭夫 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 名誉教授 (10024978) ; 新川 敏光 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (30216212) ; 鈴木 基史 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (00278780) ; 井戸 正伸 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (00232497) ; 福田 耕治 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (20165286) ; 白鳥 浩 法政大学, その他の研究科, 教授 (70285477) ; 原田 裕治 福山市立大学, 都市教養学部, 准教授 (70313971) ; 藤田 菜々子 名古屋市立大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (20438196) ; 西 洋 阪南大学, 経済学部, 准教授 (10509128) ; 矢内 勇生 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (50580693)
• 研究期間 (年度): 2010-05-31 – 2014-03-31
• キーワード: 国際研究者交流 / 経済危機 / 新自由主義政策レジーム / ケインズ主義政策レジーム / 先進諸国政治経済 / 新興国政治経済 / 新開発主義 / レギュラシオン

研究概要

2012年度は、研究成果の最終的な発表を想定しつつ活動を加速させた。具体的には、早稲田大学で2回、海外（イタリア）で1回、合計3回の国際会議を開催し、研究のさらなる充実を目指した。それぞれの国際会議の詳細は下記の通りである。
（１）2012年10月16日：ブラジルより元財務大臣のルイスカルロス・ブレッセル＝ペレイラ教授を招聘し、「新自由主義下のヘゲモニー的制約」という研究をご報告いただいた。またゲストとして恒川惠一教授に専門の立場からご討論いただいた。これらを中心として、プロジェクトメンバーが研究報告および討論を行った。
（２）2012年12月11日：パリ第一大学のブルーノ・アマーブル教授およびミラノ大学のステファノ・サッキ教授を招聘し、それぞれ「フランスとイタリアの新自由主義」「イタリア、ドイツ、スペイン、日本の労働市場政策」に関して研究をご報告いただいた。ゲストとして大沢真知子教授に専門の立場から討論をお願いした。これらを中心に、プロジェクトメンバーがそれぞれ研究報告および討論を行った。
（３）2013年3月18－19日：トリノ（モンカリエーリ）のカルロ・アルベルト大学院大学にて、海外研究協力者を招聘して国際会議を開催した。海外ゲストはそれぞれ、アダム・プシェヴォスキ「選択と反響：政策レジームの安定性と変化」、ルイスカルロス・ブレッセル＝ペレイラ「新自由主義時代のヘゲモニーと経済的制約」、アルベルト・マルティネッリ「世界金融危機の見過ごされた側面と有効な危機管理のための示唆」、ブルーノ・アマーブル「フランスとイタリアにおけるブロック・ブルジョワ」、H.B.イム「経済危機への政治的対応：韓国1997年2008年」、ステファノ・サッキ「イタリアの労働政策と危機時の政策決定：分配的連合から影のヒエラルキーへ」を報告した。日本側のプロジェクトメンバーも各自、研究報告と討論を行った。

現在までの達成度 (区分)

理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Introduction: Two Decades of Structural Reform and Political Change in Italy and Japan (2013)
  • 著者名/発表者名: Hideko Magara
  • 雑誌名: H. Magara and S. Sacchi, eds., The Politics of Social and Industrial Reforms: In Comparative Analysis of Italy and Japan 巻: - ページ: -
  • 査読あり
• [雑誌論文] Introduction: Growth, Crisis, and Regime Change (2013)
  • 著者名/発表者名: Hideko Magara
  • 雑誌名: Hideko Magara, ed., Economic Crises and Policy Regimes: The Dynamics of Policy Innovation and Paradigmatic Change 巻: - ページ: -
  • 査読あり
• [雑誌論文] The Crisis of 2008 and the Dynamics of Capitalism in Time and Space (2013)
  • 著者名/発表者名: Toshio Yamada
  • 雑誌名: in Kiichiro Yagi et al. (eds.), Crises of Global Economies and the Future of Capitalism: Reviving Marxian Crisis Theory 巻: - ページ: 174-190
  • 査読あり
• [雑誌論文] Historical Evolution of Welfare Policy Ideas: The Scandinavian Perspective (2013)
  • 著者名/発表者名: Nanako Fujita
  • 雑誌名: Discussion Papers in Economics (Society of Economics, Nagoya City University) 巻: 555 ページ: 1-27
• [雑誌論文] Household Debt, Dynamic Stability, and Change in Demand Creation Patterns (2012)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Nishi
  • 雑誌名: Review of Political Economy 巻: 24(4) ページ: 607-622
  • 査読あり
• [雑誌論文] リスボン条約の制定と欧州ガバナンス (2012)
  • 著者名/発表者名: 福田耕治
  • 雑誌名: 押村高・小久保康之編著『EU・西欧』 巻: ‐ ページ: 15‐32
• [雑誌論文] 欧州委員会 (2012)
  • 著者名/発表者名: 福田耕治
  • 雑誌名: 福田耕治・辰巳浅嗣編『EU・欧州統合の現在』 巻: ‐ ページ: 68-74
• [雑誌論文] 国際ガバナンスの本質と変容―経済危機を超えて (2012)
  • 著者名/発表者名: 鈴木基史
  • 雑誌名: レヴァイアサン 巻: 50号 ページ: 8-35
• [雑誌論文] A Dynamic Analysis of Debt-led and Debt-burdened Growth Regimes with Minskian Financial Structure (2012)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Nishi
  • 雑誌名: Metroeconomica 巻: 63 (4) ページ: 634-660
  • 査読あり
• [雑誌論文] 金融化と日本経済の蓄積パターンの決定要因：産業レベルに注目した実証分析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 西 洋
  • 雑誌名: 季刊 経済理論 巻: 49巻3号 ページ: 52‐67
  • 査読あり
• [雑誌論文] Structural VAR Analysis of Debt, Capital Accumulation, and Income Distribution in the Japanese Economy: A Post-Keynesian Perspective (2012)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Nishi
  • 雑誌名: Journal of Post Keynesian Economics 巻: 34 (4) ページ: 685-712
  • 査読あり
• [雑誌論文] 東アジア資本主義の進化する多様性：統合化の制度階層性・補完性 (2012)
  • 著者名/発表者名: 西洋（植村博恭・磯谷明徳との共著）
  • 雑誌名: 進化経済学会編『進化経済学会論集』 巻: 第16集 ページ: 189‐208
• [雑誌論文] 少子化とワーク・ライフ・バランス――ミュルダールの人口論 (2012)
  • 著者名/発表者名: 藤田菜々子
  • 雑誌名: 経済学史学会・井上琢智・栗田啓子・田村信一・堂目卓生・新村聡・若田部昌澄編『古典から読み解く経済思想史』ミネルヴァ書房 巻: ‐ ページ: 243‐265
• [学会発表] Historical Evolution of Welfare Policy Ideas: The Scandinavian Perspective (2013)
  • 著者名/発表者名: Nanako Fujita
  • 学会等名: Economic Crises and Policy Regimes, the 5th international symposium
  • 発表場所: Collegio Carlo Alberto, Turin, Italy
  • 年月日: 20130318-20130319
• [学会発表] 金融化と日本経済の蓄積パターンの決定要因：産業レベルに注目した実証分析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 西 洋
  • 学会等名: 進化経済学会第17回全国大会
  • 発表場所: 中央大学
  • 年月日: 20130316-20130317
• [学会発表] アジア資本主義の制度的階層性とマクロ経済的多様性 (2012)
  • 著者名/発表者名: 西 洋 （磯谷明徳・植村博恭との共同報告）
  • 学会等名: 経済理論学会第60回全国大会
  • 発表場所: 愛媛大学
  • 年月日: 20121006-20121007
• [学会発表] グローバリズムとリージョナリズムの交差の政治経済分析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 鈴木基史
  • 学会等名: 日本公共選択学会
  • 発表場所: 専修大学
  • 年月日: 20120630-20120701
• [学会発表] International Policy Compliance and State Power (2012)
  • 著者名/発表者名: Motoshi Suzuki
  • 学会等名: International Studies Association
  • 発表場所: Hilton Hotel, San Diego
  • 年月日: 20120401-20120404
• [学会発表] 成長、危機、民主主義：イタリアとブラジルの事例
  • 著者名/発表者名: 石田博士、眞柄秀子
  • 学会等名: 日本政治学会
  • 発表場所: 九州大学
• [学会発表] Growth, Crisis, and Regime Change
  • 著者名/発表者名: Hideko Magara
  • 学会等名: The 5th International Symposium on Economic Crises and Policy Regimes
  • 発表場所: Collegio Carlo Alberto, Turin (Moncalieri), Italy
• [学会発表] A Case of Policy Regime Change?: The Record of the DPJ-led Governments
  • 著者名/発表者名: Masanobu Ido
  • 学会等名: The 4th International Symposium on Economic Crises and Policy Regimes
  • 発表場所: Institute for Research in Contemporary Political and Economic Affairs, Waseda University
• [学会発表] In Search of a New Policy Regime: The Record of the DPJ Governments in Japan
  • 著者名/発表者名: Masanobu Ido
  • 学会等名: The 5th International Symposium on Economic Crises and Policy Regimes
  • 発表場所: Collegio Carlo Alberto, Turin (Moncalieri), Italy
• [学会発表] EUガバナンスの射程―欧州債務危機とEU社会保護ガバナンス
  • 著者名/発表者名: 福田耕治
  • 学会等名: 日本国際政治学会 2012年度研究大会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場
• [学会発表] 企業主義的調整と社会保障改革
  • 著者名/発表者名: 平野泰朗、山田鋭夫
  • 学会等名: 経済理論学会第60回大会
  • 発表場所: 愛媛大学
• [学会発表] Economic Crises and Growth Regimes
  • 著者名/発表者名: Toshio Yamada
  • 学会等名: The 5th International Symposium on Economic Crises and Policy Regimes
  • 発表場所: Collegio Carlo Alberto, Turin (Moncalieri)
• [学会発表] Evolution of Aggregate Wage Share in Japan since the 1980s Resulting from Diversity of Industrial Dynamics and Structural Change
  • 著者名/発表者名: Yuji Harada
  • 学会等名: European Association for Evolutionary Political Economy (EAEPE) 24th Annual Conference
  • 発表場所: Cracow University of Economics, Crakow, Poland
• [学会発表] Institutional Diversity, Industrial Structure, and Heterogeneous Firms in Asian Capitalisms
  • 著者名/発表者名: H. Tohyama & Y. Harada
  • 学会等名: SASE (Society for Advancement of Socio-Economics) 24th Annual conference
  • 発表場所: MIT, Cambridge, US
• [学会発表] アジア資本主義の多様性―制度的構図とイノベーション
  • 著者名/発表者名: 遠山弘徳、原田裕治
  • 学会等名: 経済理論学会第60回大会
  • 発表場所: 愛媛大学
• [学会発表] A VAR Analysis for the Growth Regime and Demand Formation Patterns of the Japanese Economy
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Nishi
  • 学会等名: 第11回日仏経済学会
  • 発表場所: 名古屋市立大学
• [学会発表] Varieties of Economic Growth Regimes, Types of Macroeconomic Policies, and Policy Regime: A Post-Keynesian Analysis
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Nishi
  • 学会等名: The 4th international symposium on ECONOMIC CRISES AND POLICY REGIMES: The Dynamics of Policy Innovation and Paradigmatic Change
  • 発表場所: Waseda University, Tokyo
• [学会発表] ハイエクとの比較におけるミュルダールの福祉国家論
  • 著者名/発表者名: 藤田菜々子
  • 学会等名: 経済学史学会第77回大会
  • 発表場所: 関西大学
• [図書] 国際紛争と協調のゲーム (2013)
  • 著者名/発表者名: 鈴木基史、岡田章編著
  • 総ページ数: 294
  • 出版者: 有斐閣
• [図書] The Politics of Social and Industrial Reform: In Comparative Analysis of Italy and Japan (2013)
  • 著者名/発表者名: Hideko Magara & Stefano Sacchi (eds.)
  • 総ページ数: -
  • 出版者: Edward Elgara, UK
• [図書] Economic Crises and Policy Regimes: The Dynamics of Policy Innovation and Paradigmatic Change (2013)
  • 著者名/発表者名: Hideko Magara (ed.)
  • 総ページ数: -
  • 出版者: Edward Elgar, UK
• [図書] 国際行政学―国際公益と国際公共政策・新版 (2012)
  • 著者名/発表者名: 福田耕治
  • 総ページ数: 320
  • 出版者: 有斐閣