研究課題/領域番号 |
22243020
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
市村 英彦 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50401196)
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研究分担者 |
清水谷 諭 独立行政法人経済産業研究所, 研究員 (20377039)
橋本 英樹 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50317682)
川口 大司 一橋大学, 経済学部, 准教授 (80346139)
荒井 洋一 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (50376571)
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キーワード | 高齢者 / パネル調査 / 政策評価 / 失業保険政策 / 引退行動 / ノンパラメトリック / スムージングパラメター / トランスフォメーションモデル |
研究概要 |
研究の成果はデータ収集、データ解析、方法論的研究の3方面にわたる。データ収集について本年度は那覇での高齢者パネル調査を実施した。他の都市における調査との整合性を保ちつつ、高い回収率のデータを収集した。今回の調査により、初回調査と合わせ那覇では初めて同一の個人について2年間の経時的効果を分析することができる。現在他の都市のパネル調査と共にデータの整理を行っている。又、従来通りHealth and Retirement Study 及び、Study of Health and Retirement in Europeなどとの国際連携を保ち、国際比較可能なデータとなるように努めている。実証的な側面では高齢者の労働供給及び引退行動に関する分析を行い、50歳台における「引退」は後に撤回される可能性が高いが、60歳を超えての「引退」は恒久的であることを見いだした。現在、高齢者の雇用を促進する為に行われてきた様々な政策を評価するため、過去の政策の整理を行っている。また失業保険政策が失業自体に及ぼす影響を分析するために過去の失業保険政策の整理を行っている。実証を進めるにあたり用いる手法にはノンパラメトリック法による関数の推定を行い、その差をみるものが現在主流であるが、その際に選ぶパラメターの選択手法を開発し漸近理論的に正当化を行った。現在その手法の有限サンプルでの評価をシミュレーションにより行っている。また、データ分析を行う際には一つのデータセットに必要な変数のデータが全て揃うことは希なため、いくつかのデータセットを併せ用いる手法の開発を行っている。オークションデータを分析する際、従属変数が観察される従来の回帰モデルではなく、従属変数を未知の関数で変換したものが他の変数と関連があると定式化することが自然であることが知られている。 このモデルの推定法を開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データは予定通り収集され、実証研究、方法論的研究もほぼ予定通りの進捗である。
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今後の研究の推進方策 |
高齢者に対する雇用政策の整理を進めるにあたり、専門家のアドバイスを必要とする可能性が有るほかに、特に研究計画に変更はない。
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