研究課題/領域番号 |
22243020
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
市村 英彦 東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (50401196)
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研究分担者 |
清水谷 諭 独立行政法人経済産業研究所, その他部局等, 研究員 (20377039)
橋本 英樹 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50317682)
荒井 洋一 政策研究大学院大学, その他の研究科, その他 (50376571)
川口 大司 一橋大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (80346139)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | プログラム評価 / 引退行動 / 操作変数法 / ノンパラメトリック / セミパラメトリック |
研究概要 |
那覇のデータに他の都市のデータを併せ用いて、高齢者の引退行動について実証分析を行った。手法的には、データが不完全な変数を補い且つ回帰分析を行う手法を開発し、社会・経済関係、健康関係、家族関連という3要素の効果を捉えるモデルを考案した。分析の結果60歳以上で引退した者は2年後も引退のままであるが、50歳台で引退したものは再度働く可能性があり、特に男性の場合には健康要素の低いものほど働く場合に長時間働く傾向があり、男性の場合に引退に関係する重要な要素は家族関連であるが、女性の場合には社会・経済関係が重要な要素であるなどの結果を得た。この結果は"Retirement Process in Japan: New Evidence from the Japanese Study on Aging and Retirement (JSTAR)", in Aging in Asia: Findings from New and Emerging Data Initiatives, The National Academies Press, 2012に発表された。(清水谷諭と共著) またプログラム評価の手法として従来のマッチング手法の利点である、説明変数の分布の違いをコントロールする手法を操作変数法で参加確率を0又は1にできる時unobservable selectionを許せるように拡張した。この結果は"Treatment Evaluation with Selective Participation and Ineligibles" (Costa Dias, van den Bergと共著)としてJournal of American Statistical Societyにアクセプトされた。 その他荒井洋一氏とプログラム評価法でのbandwidthの選択手法について研究を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りデータ分析、理論開発が進み、最終的な論文採択にまで結びつけているから。
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今後の研究の推進方策 |
第4回の那覇での調査を7月から8月にかけて終え、できるだけ早くに4回目のデータを取り込んだ分析を進める。 荒井洋一氏と進めているプログラム評価問題におけるスムージングパラメター選択の手法開発を終える。その他、プログラム評価の手法におけるいくつかの理論的な開発を行う。
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