研究課題/領域番号 |
22243027
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研究機関 | 政策研究大学院大学 |
研究代表者 |
大野 健一 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (40240684)
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研究分担者 |
大野 泉 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (20397102)
上江洲 佐代子 政策研究大学院大学, 政策研究科, 研究助手 (90571662)
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キーワード | 途上国開発 / 産業政策 / 工業化 / 経済協力 / 東アジア / アフリカ / 開発経済学 |
研究概要 |
①本研究の中心的成果となるべき英文書物「Learning to Industrialize: From Given Growth to Policy-aided Value Creation」の原稿をほぼ完成し、ルートリッジ社との契約を締結して出版する準備が整った。その構成は一般論、および日本、シンガポール、台湾、マレーシア、ベトナム、エチオピアのケーススタディーからなる。 ②上記の研究成果を、政策対話、国際会議、セミナー、雑誌・メディアなどを通じて途上国政府、各国の開発研究者、援助機関に発信した。とくにベトナムにおいては、日越共同で運営する「工業化戦略イニシャティブ」において、研究成果の一部である途上国における産官学連携の方法、行動計画の形式などを実際に導入した。エチオピアにおいては、同様の日本との定期的な政策対話を通じて、開発計画の策定法、個別産業の支援計画などについてインプットを行った。 ③アジア開発銀行2011年年次総会(ハノイ)の「ベトナムビジネスサミット」において、ベトナムのハイ副首相や閣僚とともにキーノート報告を行い、同国の政策改善について具体的な提言を行った。この報告は、現在も続く彼らとの政策協議の契機となった。 ④韓国、英国、ドイツ、オーストラリアを含む、開発経済・開発政治の研究者たちと、東京、ソウル、フランクフルトなどでのセミナー等を通じて、本研究の成果を発信・議論した。とりわけ中所得国のわなの突破の方策に関しての議論を活発に行った。 ⑤台湾の産業政策省庁・組織を現地調査し、同国の政策形成についての情報を得るとともに、とくに工業団地運営と中小企業振興などについては、その教訓をベトナム、エチオピアをはじめとする途上国政府にフィードバックした。また①の書物に台湾の章を設けてそれらを論じた。"
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
中核的成果となる英語書物もほぼ完成し、出版社とも契約済みである。研究成果の発信および途上国における政策過程へのインプットも、複数国で活発に進行している。2011年度に予定していた国際会議は、外国人参加者の懸念(原発事故)および中心的な招聘者の健康問題が重なり延期となったので、のちに実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果の作成・出版については、英語書物を出版し、同時に日本語書物の出版準備を開始する。これらの成果については、引き続きさまざまなチャネルを用いて発信する。各国政府との政策対話については、ベトナムおよびエチオピアとの政策対話を継続し、我々の研究成果が先方の政策に何らかの形で具体的に反映されること、および政策対話をわが国の知的開発支援の1つのツールとして制度化されることをめざす。後者の目的のために、別の書物(当初は日本語)の執筆準備を開始する。
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