研究課題/領域番号 |
22244056
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
加藤 學 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, その他 (80115550)
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研究分担者 |
荒川 政彦 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10222738)
和田 浩二 千葉工業大学, 惑星探査研究センター, 研究員 (10396856)
中村 昭子 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40260012)
門野 敏彦 産業医科大学, 医学部, 教授 (60359198)
杉田 精司 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (80313203)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | クレーター / 衝突蒸気雲 / 衝撃波 / X線透過法 / イジェクタ / 掘削流 / 二段式軽ガス銃 / 離散要素法 |
研究概要 |
前年度に引き続き本研究導入のフラッシュX線装置(宇宙科学研究所の二段式軽ガス銃の実験観察用チャンバーに設置)を利用した衝突実験を中心に研究を展開した。さらに、実験結果を惑星スケールに外挿するためにクレーター形成に関する数値シミュレーションを行った. (1)多孔質標的への弾丸貫入・クレーター形成実験:強度を持つ多孔質試料(石膏)への衝突実験を行い,クレーター孔のサイズ変化及び弾丸貫入深さ,クレーター孔周りの圧密層(周りより密度が高い)の厚みの変化を測定し,その時間変化を求めることができた.その結果,クレーター体積の成長に関するスケール則を高強度多孔質物質に対して初めて得ることに成功した. また、弾丸貫入実験より求めた弾丸貫入のモデルと弾丸破壊の経験式を用いて、多孔質氷小天体へのシリケイト質惑星間塵の潜り込み深さについて検討した。その結果、空隙率90%の弾丸の大きさに比べて無視できる大きさ(細かさ)の空隙からなる天体への潜り込み深さは、弾丸直径の100倍程度となることがわかった。 (2)掘削流のシミュレーション:今年度は粉体層における弾丸貫入・掘削流のシミュレーションを室内実験と同じ条件で行い,結果を比較した.結果的に,弾丸貫入時には衝撃波様の波の伝播や孤立分離波の伝播といった粉体特有の現象が観察された他,弾丸速度の2乗に比例する抵抗ならびに弾丸速度に比例する抵抗が貫入時に生じることが確認され実験とも調和的であることが確かめられた.また,この貫入抵抗は粒子間相互作用をあらわすパラメータによらないことが示され,様々な粉体状況への適用可能性が示された. (3)エジェクタ観察:直径3㎜の岩石弾丸を空隙率約50%のシリカサンド標的に衝突させる実験を行い、エジェクタの先端速度を測定したところ、衝突速度とエジェクタ先端速度の関係は、空隙率40%のガラスビーズ焼結体と同程度であることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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