研究課題
基盤研究(A)
キルギス共和国マクバル岩体産の変成泥質片岩のザクロ石に包有される緑簾石・藍晶石などから成る多相固体包有物(MSI)の主要元素組成を復元したところ、MSIは超高圧時(ca. 3 GPa and 550C)にはローソン石であったことを見出した。さらに、ICP-MS分析で得たMSIを構成する緑簾石に含まれるREE元素の濃度割合は、ローソン石のそれと類似していた。岩石学的解析から、研究対象とした変成泥質片岩は超高圧条件から等温的に減圧したことが判明した。これらの事実から、ローソン石を含む超高圧変成岩が地表に上昇する過程で、地下50km付近でローソン石の分解により多量の流体が放出さたと察できた。
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