研究課題/領域番号 |
22245009
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
陰山 洋 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40302640)
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研究分担者 |
川上 隆輝 日本大学, 理工学部, 講師 (20366561)
高野 幹夫 京都大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70068138)
林 直顕 京都大学, 学内共同利用施設等, その他 (70346047)
岡田 卓 東京大学, 物性研究所, 助教 (90343938)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 平面四配位 / 鉄酸化物 / 高圧 / スピン転移 / 強磁性 |
研究概要 |
平成24年度の成果は以下の3つに大別できる。 (1)Srサイトの一部をEuで置換したSrFeO2試料における高圧下の振る舞いを調べた。ダイヤモンドアンビルセルを用いた粉末光放射X回折測定とメスバウア分光測定の結果、純粋なSrFeO2に比べスピン転移圧が10GPa程度下がることが分かった。このようにスピン転移圧が下がったのはこれまでで初めての結果である。さらにEuとFeの間でサイト間電荷移動が起こっている可能性があることもわかった。 (2)4価の鉄イオンを含むペロブスカイト型SrFeO3-BaFeO3の合成を行った。Ba置換量が増えるにつれて、強磁性磁気構造への変化に要する磁場が連続的に減少した。また、中性子線回折測定によりスクリュー型スピン構造の最近接鉄イオン間のスピン角度が単調に減少していることから、格子の膨張により強磁性に近づく傾向が見出された。また、SnやCoなどでFeサイトへの一部置換した固溶体を合成し、完全な強磁性体にすることに成功した。 (3)ダイヤモンドアンビルセルを用いた放射光X線粉末回折測定の結果、Sr3Fe2O5, Sr2CuO3, Sr2PdO3, Ca2PdO3で発見された構造相転移がBa2PdO3にも共通する現象であることを見出した。しかしながら、これまでの結果からAサイトがBaになるとSr2PdO3に比べ構造相転移圧が下がると予想していたのとは対照的に、構造相転移圧はSr2PdO3と同様であった。これはAサイトの配位環境の対称性から説明がつくことが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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