申請者が開発した自励振動高分子/ゲルを基盤として運動・物質輸送・情報変換/伝達など生命機能に迫る種々のバイオミメティックスゲルを人工的に創製し、時空間構造をもつ4次元マテリアルとして新規な機能性材料システムへの応用を目指して研究を行った。とくにマイクロ・ナノデバイスへの応用を目指した、ゲルの微小化技術の確立とマイクロ・ナノアクチュエーティングシステムを設計・構築した。 本年度は、親水性のPEOセグメントと自励振動高分子セグメントからなるABジブロック共重合体がBZ反応条件下で周期的に構造を転移させる現象(自励振動ミセル)を実現したこれまでの研究をさらに拡張し、希薄系におけるミセル形成/崩壊現象のみならず、特に濃厚系でゾルーゲル転移を効果的に発現する新規ABAトリブロック共重合体の創出を目指して研究を行った。物理架橋ネットワークが周期的に崩壊/形成する分子設計を行うことで、ABジブロック共重合体より大きな振幅の粘度振動が得られ、アメーバ運動するソフトマシンの可能性が示された。
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