研究課題
日本のものづくりの優位性を活かしながら次世代ものづくりの高度化を実現するには,部品の形状精度をナノスケール化することで,機械部品,半導体,光素子に高付加価値な機能を付与するナノスケールものづくりが不可欠となる.ナノ三次元計測では,誤差分離,標準,不確かさ推定,計測機器の自己校正の技術を体系化することが必要である.これまで,ナノ計測における不確かさ推定理論の体系化により,ナノ標準を利用した測定機の校正作業を行い,この測定に対応した不確かさ推定シミュレーションソフトウェアを開発した.測定機の運動学パラメータの不確かさを推定し,測定機の運動学および測定対象の形状の不確かさによる測定点の不確かさを求めた,これにより,測定戦略を含めた最終的な不確かさが評価することができた.つぎに,角度計測による新しい光学的手法を利用したナノ三次元測定に関して,より高精度な測定とその不確かさの評価手法の確立を目指し,設計および開発を行った.このシステムでは,移動精度が低い安価なステージを利用しても,ナノメートル不確かさの形状測定ができることを理論的に示し,予備実験を行った.さらに,不確かさ推定理論の体系化とシミュレーションソフトウェアの開発と適用では,ナノ三次元計測における不確かさ推定理論の体系化を引き続き行った.開発したシミュレーション手法を,他の測定システムへも適用を行い,その有効性をより確かなものとした.また,光学的ナノ三次元形状測定の基礎実験では,角度計測を使った新しい光学的手法によるナノ三次元測定に関して,より高精度な測定と,その不確かさの評価手法の確立を目指し,このシステムをナノ三次元計測の実施例として開発し,理論的な不確かさ推定と合わせて,その有効性を実証した.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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http://www.nanolab.t.u-tokyo.ac.jp