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2011 年度 実績報告書

デジタルシボ設計ツールに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22246018
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 宏正  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40187761)

キーワードシボ / 表面計測 / テクスチャ合成 / 加飾
研究概要

プラスチック部品の表面を加飾するシボは,従来,エッチング加工によって金型に凹凸を付けることによって行われて来たが,様々な問題があり,シボのデザインから加工までを一貫してコンピュータで行うデジタルシボ技術の開発が求められている。本研究ではデジタルシボの設計支援ツールについて研究を行うもので、特にX線CT装置の課題を克服してシボ計測を高精度で効率よく行うため技術と,それをもとに部品表面全体に合成・展開する方法について研究を行う。
昨年度までにX線マイクロフォーカスCT装置(島津製作所製SMX-90CTはデスクトップ型の装置)を導入し、シボサンプルを計測する手法やノウハウについて蓄積している。さらに解像度を向上させるために、超解像手法を試みたが、まだ十分な性能を実現するに至らなかった。大きな原因としては、超解像以前の問題として、CT特有のアーチファクトが発生し、画質が劣化することが挙げられる。シボサンプルは平板上に形成されているので、どうしてもサンプルのアスペクト比が大きくなり、長手方向にビームハードニングが著しく発生する。これに対応するために、XCTから得るサイノグラムという再構成前の投影画像を活用する方法についてもアイデアが生まれ、予備的な実験で良好な結果を得ている。また、小面積のシボ凹凸データを入力シボデータとして,大面積のシボデータを合成するシボ合成とについては、昨年度は品質を向上させる手法にいて研究を行い、シボ合成手法に対して、様々なパラメタを用いて合成することによって、品質にクリティカルなパラメタの同定を試みた。特に、合成アルゴリムに入力する距離画像と呼ばれるものが重要であることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた超解像度手法の適用に関し、期待していた性能が得られず、そのため入力となる画像の品質の向上に対して対策をとる必要が生じた。しかしその目途もたってきているので、目的の達成はおおむね順調といえる。

今後の研究の推進方策

現在の最大の課題である画質に関しては、劣化の大きな問題であるビームハードニングに対応するための補正手法について、補正関数の更なる工夫などによって能力を向上させ、超解像に適用する。また、シボ合成については実データへの適用実験による手法評価を行う。従来革シボと呼ばれるものを中心としてきたが、さらに他のタイプのシボに展開する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Polygonization of volumetric skeletons with junctions2011

    • 著者名/発表者名
      Takashi Michikawa, Hiromasa Suzuki
    • 雑誌名

      J.Computer-Aided Design

    • DOI

      doi:10.1016/j.cad.2011.06.003

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Creeping Contours : A Multilabel Image Segmentation Method for Extracting Boundary Surfaces of Parts in Volumetric Images2011

    • 著者名/発表者名
      Haitham Shammaa, Hiromasa Suzuki, Yutaka Ohtake
    • 雑誌名

      ASME Journal of Computing and Information Science in Engineering

      巻: 11

    • DOI

      DOI:10.1115/1.3569830

    • 査読あり
  • [学会発表] 四面体メッシュを用いたCT再構成による三次元形状抽出2012

    • 著者名/発表者名
      山中太記、大竹豊、鈴木宏正
    • 学会等名
      2012年度精密工学会春季大会
    • 発表場所
      首都大学東京(東京)(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-14
  • [学会発表] ボリュームデータからの中立軸および中立面の一括抽出法2012

    • 著者名/発表者名
      菱田寛之、道川隆士、大竹豊、鈴木宏正、太田聡史、横田秀夫
    • 学会等名
      2012年度精密工学会春季大会
    • 発表場所
      首都大学東京(東京)(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-14
  • [学会発表] X線CTからの3D画像を用いた表面凹凸テクスチャーの抽出2011

    • 著者名/発表者名
      村上明稔, 鈴木宏正, 大竹豊, 道川隆士
    • 学会等名
      2011年度精密工学会秋季大会
    • 発表場所
      金沢大学(金沢)(招待講演)
    • 年月日
      2011-09-20
  • [産業財産権] 形状の抽出方法及び形状抽出システム2011

    • 発明者名
      大竹豊、鈴木宏正、新坂拓真、山中太記
    • 権利者名
      東京大学
    • 産業財産権番号
      特願2011-15002
    • 出願年月日
      2011-07-06

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公開日: 2013-06-26  

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